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日本銀行は,日本の金融市場を安定化することを目的として,公開市場操作を行います。
公開市場操作とは,日本銀行が,金融市場から債券や手形などを購入したり,金融市場へ債券や手形などを売却したりすることで,通貨価値の安定を図る金融政策のことです。
このときの「日本銀行が,金融市場から債券や手形などを購入する」手法のことを「買いオペレーション(買いオペ)」といい,「日本銀行が,金融市場へ債券や手形などを売却する」手法のことを「売りオペレーション(売りオペ)」といいます。
「日本銀行が」買うから,「買いオペ」。
「日本銀行が」売るから,「売りオペ」。
こんな感じで覚えておくと,ど忘れしたときにも対応可能です。
※リンク:SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集 買いオペ・売りオペ」
さて,今回はこの「買いオペ・売りオペ」に関するニュースのご紹介です。
※リンク:NHKニュース「国債の取り引き 不成立相次ぐ 日銀の大量購入で品薄に」
※リンク:時事通信「日銀、国債買い入れ減額=取引不成立に配慮」
内容を簡単にご紹介すると,「日本銀行が,市場の国債を買いあさっているもんだから,民間のほうへ流れる国債の数が全然足りないよ!」というニュースです。
つまり,日本銀行が「買いオペ」をやりすぎているという話です。
日本銀行が市場に出回る国債を,それこそ片っ端から買いまくっているせいで,民間の人たちが国債を購入したくても購入できないという状態になってしまっている。
なので仕方ないから,日本銀行が買う国債の量を減らしましたとさ……という,「なんじゃそりゃ!?」ニュースです。
日銀がこれだけ買いあさっている国債が,もし仮に“出口戦略”だーということで,市場へ大量に売却されたら何が起こるか……一気に売りオペをするということですから,急な金融引締めとなってしまい,その反動で景気が一気に減退してしまうということは,金融政策を勉強した皆さんであれば容易に想像できることと思います。
ニュースでたまに「出口戦略をどうするの?」という話題が取り上げられることがありますが,それを真剣に考えるきっかけとなる出来事だと思います。
アメリカ連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行は,金融政策につき,いよいよ出口戦略を実行に移す段階に入っていますが,日本は完全に出遅れている状態です。
その点で,金融政策は重要な転換点に来ているといってよいでしょう。
行政書士試験では,「日本銀行」「金融政策」が平成23年度以来出題されていませんので,久しぶりに出てもいいタイミングであると思います。
ひとつのきっかけだと思って,一度しっかりチェックしてみてください。