無外真伝無外流居合兵道 第4回国際競技大会が熱海市網代で開かれました。今回はアメリカ・南アフリカ・ベルギーから選手が参加しました。



開会式の後、各種の演武が披露され、その後段位別に熱戦が繰り広げられました。





また今年はから剣術型の試合も取り入れられました。


以下各段の入賞者です。

段外の部



初弐段の部



参四段の部



五六段の部



各段別の優勝者の総当たり戦で行われる「宗家杯」は2年連続で江戸無外会の小林四段が獲得しました。



剣術型の入賞者



また、きびきびとした演武を披露してくれた少年の部の選手にも敢闘賞が贈られました。









今日は流祖縁の地、甲賀郡馬杉村(現甲賀市上馬杉)を訪れます。
朝から生憎の雨。草津線甲賀駅を降りると、10数年前に小西先生を案内してくださったタクシーの運転手さんが待っていてくれました。
先ずは流祖の菩提寺である福龍寺に向かいます。

福龍寺

残念ながらご住職が不在のため、本堂前で記念写真だけ撮りました。

福龍寺本堂

続いて上馬杉の油日神社に向かいます。

油日神社鳥居

この神社の東北に太子山という山があります。昔聖徳太子がこの地を平定された時、馬を杉の木につながれたので馬杉の地名が生れたといいます。900年代創建。この神社が流祖にとっての鎮守様だったのでしょう。

油日神社本殿

社殿は何度か焼失し再建されています。現在のものは明治に再建されたものですが、記録によると慶安三寅年(1650)にも再建されたとあります。辻月丹は1948年に生まれていますから、流祖が物心ついた頃に真新しい社殿ができたことになります。印象深かったのでしょう。
社殿に向かう石段の下に一対の石灯籠が建っています。

油日神社石灯籠

この石灯籠の右側に「月丹資茂」の字が読み取れました。上には寄進とあるようです。残念ながら年月を読み取ることはできませんでしたが、辻月丹が江戸で名を上げた後に懐かしいこの神社に寄進したのではないでしょうか。

石灯籠碑文

ここから6キロほど東にもう一つの油日神社があります。

油日神社鳥居2

こちらの神社は大きな神社で、流祖が山籠もりした油日岳を新体山としています。

油日神社社殿

この楼門は1500年代末、本殿は1400年代に建てられており、国の重要文化財に指定されています。ちなみに2010年の映画「大奥」やNHK朝ドラ「ごちそうさん」のロケ地になっています。

雨なので油日岳には登れませんが、せめて登山口まで行こうということで車を走らせましたが、途中の林道で倒木が道をふさいでいます。あきらめようかと思いましたが会長の一念。倒木をどかして何とか道を確保。

山道

登山口までたどり着きました。

油日岳登山口

流祖はここを登って修行したのでしょう。

運転手さんが福龍寺に電話してくださいました。ご住職がいらっしゃるということでもう一度福龍寺に向かい、ご住職のお話を伺いました。

福龍寺には大般若教100巻がありますが、この中の何巻かは辻月丹が寄進したとのこと。また寺の脇の山はかつては土葬の墓地で、そこに辻月丹名の墓標があるとのこと。これは10数年前にご住職に教えていただいた小西宗家が山に入って確認されたそうです。

丹屋敷

写真中段の右端が福龍寺です。正面にある段々畑のあたりを昔は「丹屋敷」と呼んだそうです。正面の山が少し低くなったあたりに土葬の墓地があったとのこと。また左の山の裏あたりが辻月丹生誕の地とのことです。おそらく流祖が江戸で名を上げた後、一族はこの正面に住んだのではないでしょうか。そして奥の墓地に一族が葬られた。後に流祖は墓碑を建て、納経し、神社に石灯籠を寄進した・・・・これが私の推量です。

いずれにしろ、流祖がこのあたりを駆け回っていたことは間違いない。感慨を胸に東京に帰りました。











今年の国際大会のプログラムに載せる記事の取材に出かけました。
初日は第10代宗家・高橋赳太郎高運先生の墓前と、第11代宗家中川申一士龍先生の墓前を訪ねること。
新神戸駅で小西御佐一宗家と待ち合わせ。宗家にご案内いただき高橋赳太郎先生のお墓のある追谷墓園を訪れました。

追谷墓地

大変広い墓地ですが、小西先生が何度か訪れていらっしゃるのですぐにわかりました。

高橋赳太郎先生墓前1

右の背の高い墓碑が赳太郎先生と奥様の墓碑。左がご子息秀三先生の墓碑です。

高橋赳太郎先生墓前2

振り返ってみると、神戸の町が見えました。

神戸市街を望む

続いて新神戸から新幹線に乗り京都へ向かいます。
妙心寺の塔頭に中川士龍先生のお墓があります。
ご命日である1月とお盆の8月に一門でお参りさせていただきますが、ここは通常一般開放はしておりません。

妙心寺天球院

中川士龍先生墓碑

本日の予定はここまでだったのですが、昼食後時間があるので、流祖辻月丹が山ごもりして修行した愛宕山の麓まで足を伸ばしました。
嵯峨野の奥・鳥居本に愛宕神社の一之鳥居があります。この山は標高もあり、なかなか険しい道ですので山頂愛宕神社の取材は他の方にお願いして本日は終了。

愛宕神社一之鳥居

京都駅から宿舎のある草津に向かいました。