珠洲焼(すずやき)の 薪窯(まきがま)再建に関わろう!
…というお誘いをいただき、住職の夫と一緒に能登に行ってきました。
珠洲焼作家の篠原氏と参加者6名
6月にアルフォーレで開催された10組の仏教文化講演会で講師にお招きした篠原 敬さん…

大谷派の僧侶でもある篠原氏のお話をみなさんでお聞きしました。

能登の震災で よみがえった
「あたわり」という言葉
「これも あたわり…やわね」
これは思わぬ苦難にであった時に出る能登の言葉だそうです。
あきらめの言葉でなく、覚悟の言葉…
能登は真宗の教えが土徳の地なのです。
篠原先生はあの大地震を受けて
「地球の力に感動した」とおっしゃいました。
わがもの顔に大手をふって生きてきた人間の愚かさを感じたと言います。
震災で多くを失ったからこそ白いキャンパスに新しいことを始められるという画家の先輩の言葉で元気になったと…
復興とは…元通りにするのではなく、被災者になったからこそ感じること・再発見のチャンスをあたわったのだ…とお話くださいました。
講演の後に篠原先生と会場のみなさんが語り合う場面も…


進行は浄敬寺永寶さんと行通寺住職


















7/23日…夜に石川県和倉温泉到着

あの宿も…この宿も…倒壊してしまったことを目の当たりにしました。
町の総湯でお風呂に入り、能登教務所に宿泊しました。

7/24日…7時出発 珠洲へ…

道中、工事が続いていました。

能登半島…想像より自然が豊かで山が深く、広大でした。
災害で道が寸断されたら大変なことになると感じました。

無事に到着…

篠原先生が迎えに出てくださいました

6月はこの軽トラで柏崎まで来てくださったのです。
2日がかりで道中を来てみて初めて…その事を実感しました





工房到着。レンガをリレーして運びます


完了
これだけでも「助かる!」とのこと


工房の隣には段ボール素材で作った部屋…

作業期間はここで生活されるそうです。

なかなか素敵な…快適空間でした

窯(かま)を作成中…

ここまでで…レンガを3,000個積んだそうです


住職は上手にできました


これくらい塗って…くっつける

みんな真剣です


私はなかなか難しく…何度もやり直しました


水平になるよう…何度も確認


高さや幅がピッタリになるように…木槌で慎重に打ちます。


…完成まであと2,000レンガです

お昼ごはん



全部おかずが違う








何ができるかな?


窯が完成したら私たちのも一緒に焼いてくださるそうです

そしたらまた皆で来て、作品に会えるね


私たちのように縁あって…
この工房には実に多くの方々が来られ、携わっていることを知りました。
このレンガひとつを整然と積むこと…
私のレンガが特別輝いて見えるわけなく、でもそこには私の思いや願いや日々の生活があってここに来たという事実がある。
篠原さんや工房の方々は訪れる多くの方々と一緒に大事なことに出あい大事を伝え…?

いいえ…そんなんじゃない!大事は伝わって、広がっていくんだ。篠原さんたちと居るとそう思います。

また来ます
…そうなるよ!


なんまんだぶつ…


工房の沓掛さん、鍋島さん、ありがとうございました




















この後、篠原さんは軽トラで先導して被災地を案内してくださいました

たくさんの家が無くなっていて…
津波の被害も大きかったようです。

色々なものが曲がってたり、倒れてたり…

崩れた家屋も撤去はまだまだ順番待ち…

この辺りの…

美しい海…心を打たれます


能登半島の先端近くまで来ています




被害も大きかったようです

でも海はこんなにも美しい…




向こうの入り江は原発の予定地だったそうです。

…考えられませんね。
この地震に遭っていたら…ひとたまりもなかったでしょう。海岸の隆起もかなりひどい。
奥地でもあるので、もし事故が起これば避難も復興も無理だと感じました。
ランプの宿…のあたり


車窓から塩田が見えました

被災による通行止めの道も案内してくださいました。

まだまだ途方もない作業が続いています。

二度と元の通りには戻らない…
その現実が受けとめがたいけれど、篠原先生がおっしゃったことを思い返すと
地球の力の物凄さと人間の思いどおりにしようとする愚かさを実感しなければならない…そう思います。そして白いキャンパスに再発見のチャンスをあたわった…と言える土徳に手が合わさります。
現実を見て思い知って、
生活する人々にであう…
窯の再建に関わるプロジェクト…は
そのきっかけになりました。
篠原先生が柏崎の講演会でお伝えしてくださったことが私の知らなかったところで少しずつ息づいていて、後に伝わっていこうとする不思議…
大きな願いなのだと感じています。