ご門徒さんのお宅で
入仏式(にゅうぶつしき)が勤まりました


こちらのお宅では奥様がお浄土に還られたことをご縁に「お内仏のある生活」を願われて、御本尊(本当に尊いもの・こと)である阿弥陀さまをお迎えしました
いわゆる仏壇…
のことを私たちは正しくお内仏(おないぶつ)といいます
内にお迎えした御本尊が中心で、大事であるということです。
御本尊の前に身を置き、手を合わせてなむあみだぶつと申すこと…
親鸞聖人の書かれた正信偈を日々読むことが、教えを聞く生活を送るということなんですね。
…これが真宗門徒(しんしゅうもんと)の生活です
この生活の中心となる御本尊、阿弥陀さまは

ご本山の阿弥陀さまも
お内仏にお迎えする阿弥陀さまも
同じ阿弥陀仏であるということなのです。
【御本尊をお迎えする流れ】
東本願寺(ご本山)各別院
手次寺
各家庭
みなさんのお宅の御本尊もそのことがわかる裏書きがあります
「真宗の仏事」p27〜28
「この御本尊は絵に描かれたものでホンモノではないのですよ〜」
…ということではありません
親鸞聖人は…
この方便法身の尊形を仏教本来の意味に立ち返って
本当に尊いものは目には見えないけれど、形にあらわし、名(南無阿弥陀仏)を示すことで、広く皆に伝えたいということを表している…
すなわちこれは阿弥陀仏そのものであるのだ…とお伝えくださいました。
※釋淨如はご門首の御名前…法名です。その時のご門首が書かれた裏書きなのです
御名前を見ると御本尊をお迎えした年代がわかります。
さてさて…
御本尊のお迎えです
ご本山の別院である三条別院へ行って御本尊をお迎えします

亡き人をご縁とする入仏式…ばかりではありません。
お内仏には亡き人ではなく、阿弥陀さまがおられるのですよね。
例えば…
お子さんが独立し、家庭を持たれたり新居を建てられたり…
そのようなご縁にお内仏のある生活を始められることをオススメしています
※仏壇を求めなくても御本尊はお迎えできます。詳しくはお寺に尋ねてくださいね
実家を出て手を合わせる生活がなくなる…
あれ?それで大丈夫?
自分を見つめたり、色々なことに感謝したり、亡き人を思い返してあぁ、そうだったと気づいたり…
お内仏は私が私にかえるところなのではないでしょうか。
そうして生活する中で、大事なことをいただいていますよね
お内仏のある生活をすることで、
私にまで伝わってきたことがある…
伝えたい、伝えてほしいとはたらいているいのちの願いがあることに気付かされるのではないでしょうか。
改めて「ウチのお内仏」
…に手を合わせてみましょう
伝えていくのは…誰ですか
【追記】
行通寺では2017年の本堂改修の後、教えに返る大事な機縁として法要を勤めました。
住職継承の記念品として全家庭に
「真宗の仏事」(冊子)をお贈りしました。これです
引き出しにしまいこまず、
お内仏の近くに置いて、ご家族で手に取られると良いですね