昨日、表題のオペラ初日組を観てまいりました。今回はHさんとご一緒です、客席は9割方埋まってました。
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W.A.モーツァルト:《ドン・ジョヴァンニ》
 指揮:仲田 淳也
 演出:舘 亜里沙

ドン・ジョヴァンニ(女たらしのスペイン貴族):
 岩田 健志(Br)
レポレッロ(ジョヴァンニの従者):
 浜田 耕一(Br)
ドンナ・エルビーラ(ジョヴァンニに捨てられた貴婦人、復讐、復縁を期す):
 梁瀬 彩加(Sop)
ドンナ・アンナ(オッターヴィオの許嫁、ジョヴァンニに襲われる):
 吉田 真澄(Sop)
ジョン・オッターヴィオ(ジョヴァンニの友人):
 濱田 翔(Ten)
騎士長(ドンナ・アンナの父):
 髙橋 雄一郎(Bas)
ヅェルリーナ(ジョヴァンニに誘惑されそうになる村娘):
 山口 なな(Sop)
マゼット(農夫、ヅェルリーナの恋人):
 戸村 優希(Br)
小間使い(ドンナ・エルヴィーラのお付き):
 田仲 由佳(Sop)
  舞台装置:舘 亜里沙
  照明:(有)ライトシップ 沖田 麗
  舞台スタッフ:田仲 由佳
  受付スタッフ:勝又 恵子、前田 大介
  稽古ピアノ:伊藤 那実、松井 理恵
  後援:ソフィアかしの木

全2幕/台詞は日本語、楽曲をイタリア語で上演/日本語字幕付き/上演時間:約2時間40分(15分の休憩1回を含む)

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《ドン・ジョヴァンニ》は2019年1月、東京芸術劇場《ドン・ジョヴァンニ》<総監督・指揮:井上道義さん、演出:森山開次さん、キャスト:ヴィタリ・ユシュマノフさん、三戸大久さん、髙橋絵理さん、デニス・ビシュニャさん、鷲尾麻衣さん、金山京介さん、藤井玲南さん、近藤 圭さん、ダンサー:浅沼 圭さん、碓井茉央さん、梶田留以さん、庄野 早冴子さん、中村里彩さん、引間文佳さん、堀田千晶さん、南 帆乃佳さん、山本晴美さん、脇坂 優海香さん、管弦楽:読売日本交響楽団、合唱:東響コーラス、他>以来です。この時もHさんとご一緒でした。

Hさんとは2015年9月、NHKホールの英国ロイヤル・オペラ《ドン・ジョヴァンニ》<指揮:アントニオ・パッパーノさん、演出:カスパー・ホルテンさん、キャスト:インデブラント・ダルカンジェロさん、アレックス・エスポージさん、アルビナ・シャギムナトヴァさん、ローランド・ヴィラゾンさん、ジョイス・ディドナートさん、ユリア・レージネヴァさん、マシュー・ローズさん、チャーリー・ブラックウッドさん、ライモンド・アチェトさん、合唱:英国ロイヤル・オペラ合唱団、管弦楽:英国ロイヤル・オペラ管弦楽団>でもご一緒しています。

仲田さんは2022年12月、大和田さくらホールの藤原歌劇団・日本オペラ協会 オペラ・コンチェルタンテ《ラ・ボエーム》<指揮:仲田淳也さん、演技指導:喜田健司さん、ピアノ:河野紘子さん、ヴァイオリン:工藤ゆかりさん、キャスト:木田悠子さん、堀越俊成さん、芝野遥香さん、高橋宏典さん、山口義生さん、杉尾真吾さん、泉 良平さん、合唱:加藤美帆さん、中森美紀さん、福田 亜香音さん、山口遥輝さん、安藤千尋さん、長田真澄さん、萩原 紫以佳さん、渡部史子さん、井出 司さん、松田 健さん、飯塚 学さん、平尾 啓さん>以来。

初聴きは2011年10月、文京シビックホール小ホールの笛田博昭さん(テノール)と、大隈 智佳子さん(ソプラノ)のジョイントリサイタル<ピアノ:仲田淳也さん、解説・進行:フランコ酒井さん>で、今回が7回目です。

舘さんは2017年9月の藝祭、「音楽総合研究センター」でのミニコンサート<出演:小玉 友里花さん(ソプラノ)、山下裕賀さん(メゾソプラノ)、澤原行正さん(テノール)、髙崎翔平さん(バリトン)、高橋健介さん(ピアノ)、解説:舘 亜里沙さん>以来。

岩田さんは2018年9月、新国立劇場オペラパレスの東京二期会オペラ劇場《ジャンニ・スキッキ》公証人アマンティオ役<指揮:ベルトラン・ド・ビリーさん、演出:ダミアーノ・ミキエレットさん、キャスト:今井俊輔さん、舟橋千尋さん、与田朝子さん、前川健生さん、新津耕平さん、鈴木 麻里子さん、原田 圭さん、北川辰彦さん、小林啓倫さん、小林 紗季子さん、後藤春馬さん、岩田健志さん、髙田智士さん、岸本 大さん、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、合唱団:二期会合唱団、新国立劇場合唱団、藤原歌劇団合唱部、他>以来です。

初聴きは2014年2月、東京文化会館大ホールの東京二期会オペラ劇場《ドン・カルロ》6人の代議士役<指揮:ガブリエーレ・フェッロさん、演出:デイヴィッド・マクヴィカーさん、キャスト:ジョンハオさん、 山本耕平さん、上江隼人さん、 加藤宏隆さん、安藤 赴美子さん、 清水華澄さん、青木エマさん、倉本晋児さん、木下紀章さん、全 詠玉さん、岩田健志さん、佐藤 望さん、門間信樹さん、勝村大城さん、野村光洋さん、湯澤直幹さん、合唱:二期会合唱団 、管弦楽:東京都交響楽団、他>で、今回が3回目。

梁瀬さんは2022年12月、汐留ホールの「ディーヴァたちの饗宴」<出演:川越未晴さん(ソプラノ)、根本璃音さん(ソプラノ)、矢内玲那さん(ソプラノ)、梁瀬彩加さん(ソプラノ)、持田温子さん(メゾソプラノ)、寺本 佐和子さん(ピアノ)>以来です。

初聴きは2018年9月、東京文化会館小ホールの二期会新進声楽家の夕んべ<出演:内田千陽さん、加藤花南さん、金見美佳さん、川田桜香さん、竹内伶奈さん、田村瑞季さん、徳山奈奈さん、中西惠子さん、西口彰子さん、前田めぐみさん、牧野元美さん、眞玉郁碧さん、梁瀬彩加さん、横森由衣さん、渡邊まりえさん 、澤原行正さん、持齋寛匡さん、根津久俊さん、田中夕也さん、髙崎翔平さん、ピアノ:山口佳代さん>で、武蔵野音楽大学室内合唱団演奏会2回を含めると、今回が10回目。

濱田さんと、髙橋さんは2022年5月、大和田さくらホールの藤原歌劇団・日本オペラ協会 オペラ・コンチェルタンテ《ラ・トラヴィアータ》ガストン役、合唱<指揮:仲田淳也さん、舞台表現アドヴァイザー:岩田達宗さん、キャスト:佐田山 千恵さん、堀越俊成さん、高橋宏典さん、舛田慶子さん、濱田 翔さん、別府真也さん、飯塚 学さん、大澤恒夫さん、中原沙織さん、合唱:新井玲子さん、飯塚菜穂さん、江田 真姫子さん、高橋 亜矢子さん、長澤 みゆきさん、姫本紀子さん、細野 千賀子さん、劉 順香さん、米田七海さん、岡本 麻里菜さん、小原明実さん、勝又康介さん、平尾 啓さん、髙橋 雄一郎さん、ヴァイオリン:工藤ゆかりさん、ピアノ:松本康子さん>以来です。

右から読んでも、左から読んでもIRODORIとのことです...なるほど うんうん ちなみにAKASAKAもそうです。芸能レポーターだった梨本<NASIMOTO>さんは、反対側から読むと<OTOMISAN>

IRODORIオペラ代表の水戸瞳さんのXは、時にちょっと言いにくいことをポストされたりして興味深く拝読しております。会場の入り口で「カートをお預かりしましょうか」と水戸さんが声を掛けて下さって嬉しかったと、Hさんが。

ここからが本題~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

暗い感じの序曲(悲惨な結末を暗示)に続き、舞台で二人の若者(遊び人風、マゼットらと一人二役)が女性遍歴を自慢し合っています。そこに登壇したレポレッロ(浜田さん)、「君たち、上には上がいるよ」と、「ええぇ~、そんな人いるんですか」...レポレッロが狂言回しという情報は得てましたが、こうした芝居仕立ての演出も各所でみられました。(「タチ(舘)ワールド」という言葉が頭をかすめます)。

岩田さん(ドン・ジョヴァンニ役)は、正にカヴァリエ・バリトン。それにしても懲りないお方だ(岩田さんでなくドン・ジョヴァンニが)。

性依存症に間違いないですが、彼にしてみれば、女漁りは自分の愛を分け隔てなく惜しみなく与えた博愛の精神からであり、騎士長を殺めたのも騎士道に則った行為で(決闘に応じてそうなった。その原因は棚に上げ)、殺人者呼ばわれされる筋合いはないと思っている。

片っ端から女性をナンパしまくるサマはときに滑稽に映る(大西宇宙さんが「悲劇にはコメディがないと悲劇にならない」と、ジュリアードで教わったとポストされてましたが、ドン・ジョヴァンニは何処か憎めないところがあります)。

レポレッロ(浜田さん)は、主人にいいような使われてしまう損な役回りですが、今回浜田さんはストーリーテラーという大役を果たされました。

ドンナ・エルヴィーラは、何にでも割って入るのがお好きなようです(特技はスイカ割り)。梁瀬さんのオペラを観るのは初めてで、あの高身長だとお相手に困るのでは…と思ってましたが、杞憂に過ぎませんでした。質量感のあるお声と相俟って上から目線のドンナ・エルヴィーラは適役だと思いました。技巧を要するモノローグアリア♪“あの人でなしは私を欺き”も見事でした。

重唱では低音域を担当。以前より声量が増した印象です、あとは長丁場を乗り切る更なるパワーを...といった処でしょうか。まだ伸びしろがあります。

こう言っては何ですが、日本人を想定して書かれていないオペラの役を、日本人歌手が演唱すること自体多少無理があるのでは...と時に思うことがある私も、梁瀬さんなら許せます しあわせ

エリザベス・テイラーをして「彼女の美しさには敵わない」と言わしめたエヴァ・ガードナー、割り引いてもマリア・シャラポアを彷彿させる。コンテッサの雰囲気を出せる日本人声楽家はなかなかいません(実際はゲラだなんて...仰らなけば誰も分かりません)。

吉田さん(ドンナ・アンナ役)は、お声に強い意志が感じられました。将来ドン・オッターヴィオを尻に敷くタイプと拝見しました(某YouTubeの動画では、装飾的な大アリア“むごい女ですって”で、ドン・オッターヴィオに向かって「私に愛を語るのは十分ですわ」と言い放つ字幕が付いてました)。

そのドン・オッターヴィオですが、如何にもおぼっちゃま。真面目ですがちょっと頼りないタイプです。歌唱は、決意を述べたアリア♪“私の恋人を慰めて”でアジリタの妙を披露されました(アンナへの想いを切々と訴える難曲アリア♪“あの人のこころの安らぎこそ”は割愛されてました)。

髙橋さん(騎士長役)は、深いお声で騎士長の威厳を。亡霊となって再登壇してから豪胆なドン・ジョヴァンニをたじろかせてました。

戸村さん(マゼット役)は、お人好しで嫉妬深い農夫を好演されました。良く通るお声です、重唱では低音域を担当、台詞の口跡も群を抜いてました。

プロフィールを拝見すると「青学在学中にオペレッタと出会い、声楽の道を目指す...」とありました。青学でもサザンに関心がいかない同志がいて嬉しいです。

山口さんの声質はスブレットというにはやや重めという印象です。ヅェルリーナは、なかなかしたたかです。婚約者マゼットを手玉に取り、ドン・ジョヴァンニの求婚も本気に取ってなかったと思われます。

コンチェルタンテ・重唱好きの私にとって各幕の“フィナーレ”、第2幕の六重唱♪“暗い場所にたったひとり”が聴き応えありました。

仲田さんの指揮振りも的確でした。貴公子も年齢がいくと大抵オジサンが入ってきますが、仲田さんはいつまでも素敵です.。o○

7年前に伺った藝祭でのミニコンサートは、東京藝術大学の前身である東京音楽学校時代に作曲され、歌われてきた声楽曲の手稿譜の展示に伴う公演で、展示資料を実際に演奏しようとするマニアックな企画でした(聴きにいらしてる方は20人いなかったと思います)。

手稿譜(しゅこうふ)というものを知らなかった私にとっては難しい内容で、そこで解説をされていた舘さんは堅い学究肌という印象でしたが、後に舘さんがオペラの演出もされていて、「ぶぶ漬でも食べなはれ」の京都ご出身(私の曾祖母と同郷)と知り、親しみを感じようになりました。

その舘さんの今回の演出ですが、特異な読み替えはなく全般にオーソドックスなもので安心して観られました。レポレッロに狂言回しの役割を与え、初めてドンジョヴァを観る人に嬉しい演出でした。

最初に述べたもの以外に結構小ネタも用意されてました。エルヴィーラにリストカットの痕跡、騎士長の亡霊が背後霊の様に度々登壇、それぞれ意図がおありだったと思われます。最後の最後ジョバンニ以外が今後どうするかを語って降壇していくなか、それと入れ替わるようにして、地獄に引きずり込まれた筈のジョヴァンニが登壇してきたのには驚きました。


最後のシーンの演出意図を舘さんに伺っておくんだったなあ...悪行の報いであのジョヴァンニがボケてしまい、カーテンコールと勘違いして出て来てしまったんだとしたらホント情けない話、略してナサバナ。

ドンジョヴァで興味深いのは、修道院にいた処を甘い言葉で誘惑し、妻にすると約束しながら3日で逃げ出していった(普通は4日)にっくきジョヴァンニの身を、最後案じてしまうエルヴィーラの心理...ひとつはワルの魅力。真面目であるが面白味に欠けるような男より、たとえ常軌を逸していようと自分の流儀でガンガンいく男に惹かれてしまう女ごごろ(アンナやヅェルリーナもオッターヴィオ、マゼットに何処か物足りなさを感じているかもしれない)。

これは優れて女性だけの心理とは言えないかも...オペラの最後、ジョバンニ以外全員が「悪人は報いを受けて当然、さあ我々は新たな生活を」と歌いますが、心境は「色々あったけど、いざ失ってみるとちょっと寂しい気が...それにしても規格外だっだなあ」

話を戻します...もうひとつは、ジョヴァンニのことを本当に愛したのは自分だけというエルヴィーラの自負。罪を犯しまくって、その報いを受けて破滅してしまうのを心から心配し、許せるのも自分だけ、それこそ真実の愛、無償の愛。

齋藤さんもお疲れさまでした。いつも思うのですが、長いオペラの伴奏をピアノ一本で担うのは如何に大変か、しかも翌日も連ちゃん。スカートじゃない、譜めくりの方も(「あ、すいません、ついうとうとしちゃって」じゃホント済みませんから)。

カテコの画像。公表にあたって主催者の許可はもちろん得てません。左から田仲さん、戸村さん、山口さん、梁瀬さん、仲田さん、浜田さん、齋藤さん、舘さん、岩田さん、吉田さん、濱田さん、髙橋さん


~余談~
思えば、私もファンとして結構強引ないことをしてきたという自覚はございます(こちら)。しかしジョヴァンニの犯した罪に比べたらホントホント可愛いもんです。

終演後、仲田さんと少し話をすることが出来ました。13年前のシビックホールのお話をしたら「ああ、その頃から聴きに来て下さっていたんですか」と喜んでおいででした。音楽のお仲間と談笑されている処に声を掛けるのって結構勇気のいることなんですが(面識のない素人の私が割り込んでいっていいものかどうか迷う)、「声を掛けて下さってありがとうございます」と言って下さいました しあわせ 人が何を言って欲しいか心得てらっしゃる。私も思わず「仲田さんの靴素敵ですネ.。o○」と。

~余談の余談~
人に「誰々の履いてた靴、カッコ良かった」といった話をすると、「男の人もそんなとこ見てるんだ」と返されることがあります。

確かに女性特有のものというか、、、特に着る物は女性にとって第二の皮膚と言われています。古い写真を見せると「あらワタシこんな服着てたんだ」。カップル同士がすれ違うと、男性は向こうの女性の顔を見る、女性は向こうの女性が着ている服を見る。

声楽家のXで、「今日の稽古で、誰々の服と被った」と写真を載せている男性歌手のポストは見たことがありません。

タワーホールの名前通り、タワー展望室が併設されていてホールの開場前に昇ってみました。「103mの展望室から都内全域が一望できる360°の大パノラマ」ということでしたが、僥倖に巡りあえた気分と言っていいでしょう。

展望塔は、SHIBUYA SKY(料金2,200円~2,500円)の半分程度の高さですが、無料で360°の眺望が楽しめます(東京都庁展望室も無料ですが360°ではありません)。

逆光で見えにくいですが、荒川越しに望むスカイツリー、その向こうに池袋から新宿、渋谷、赤坂、六本木に連なる超高層ビル群。肉眼では遠く武甲山(埼玉県1,294m)、雲取山(東京都の最高峰2,018m)まで見渡せました。


品川インターシティから羽田、横浜方向。こちらも薄っすらですが富士山(3,376m)が見られて感激!!


葛西臨海公園、ディズニーランド方向。その向こうは東京湾。肉眼ではディズニリゾートの山が、東京湾の向こうに霞んで見えるのは房総半島。でも、ひょっとしたらアメリカ西海岸海かも。


筑波山(887m)も薄っすらと。ちょっと分かりにくいですが、筑波山の麓の地味な建物、あれがモーツァルトが生まれた家です←是非スルーして下さい


終演の後、何処かに寄るといっても特に当てもないので、時間も時間だし、途中森下の駅でHさんと別れました。

後からHさんからLINEがきて、森下の駅でエレベーターもエスカレーターも見当たらず、手摺りを頼りに階段を下っていたら、親切なビジネスマンがHさんのスワニーカートを持って一緒に階段を降りて下さって感激したと。私のせいで電車乗り損なってしまったのに、「終電じゃないから」と。

杖をついて歩いている母を気遣ってくれるのは、殆どが男性と母がよく言ってました。

熱風が吹き抜ける酷暑の新宿地下道で、横になっている路上生活者の脇に、コンビニで買った冷えたドリンクを置いて立ち去るビジネスマンの姿を目撃したことがあります。

日本芍薬。立ち姿が美しい、まさに立てば芍薬。路地で咲いたままにしておくよか、切り取って家に飾った方が遥かに長く咲き続けます。だからといって全部室内に取り込むことはしません。蜜に集まってくる小さな虫たちの自然の営みも大切に。


こちらは西洋芍薬。芍薬は雨に当たると花がその重みを受けてしなだれしまいます(でもよく折れないものだと…風とかにも)。悲しかな一旦茎が曲がってしまうと、立てば...という印象は薄れます。しかし花自体は豪華で美しいですし、芳香に変わりはありません。



次回のブログ更新はメモ近々(麻布区民センター区民ホールのコンサート<出演:大隅 智佳子さん(ソプラノ)、大川信之さん(テノール)、宮下嘉彦さん(バリトン)、前田 美恵子さん(ピアノ)> 5/12)のレポを予定しております。


マタネ