体育館の中に足を踏み入れると、
ムンムンとする熱気。

確かに梅雨時特有の湿度の高さもあるだろうが、
それ以上に選手たちの頑張る姿、滴る汗が至る所に溢れているからに違いない。

昨日は、コナミの村上コーチが男の子を連れて、西日本ジュニアに向けて最終調整でバネの床を蹴りにきた。
その前にはOGの輝操会のメンバー、かなと高田京(10年ぶりに復帰)が全日本社会人に向けた練習。コーチの中野ふみも登場。

そして、久しぶりに加古川体操クラブの藤本コーチもやってきた。社会人大会に向けて2回の前十字手術から復帰しようとしている選手を連れて。

そんな中、西宮市ジュニアの選手は全日本ジュニアに向けてようやくエンジンがかかってきました。
当然ながら大学生は、インカレまで残り一ヶ月少しとなり、
もう試合がそこまできているという感じがヒシヒシと伝わってくる。

ビキニのレオタードも現れ、背中には汗が流れている。
練習が1時から始まったのに、終わったのは7時半。

一度終わりの挨拶をしたのに、自主練習が始まりました。
自分達でビデオを取り合い、アーでもないコーでもないと、お互いにアドバイスしあいながらの練習は本当に楽しそう。

気づけば、千穂とさゆりは2時間以上跳馬を跳んでいた。
一回通しと前半後半通しをやった後、にもう一度スッキリしなかった種目に戻ってとことん気が済むまで練習する姿勢は昨年のインカレ前が思い出された。

体操の練習は本来、自分でじっくり時間をかけながら試行錯誤しながら練り上げて行くもの。練習というより、金子先生の云う「修練」という言葉がしっくりくる。
こんな時が最も充実した楽しい時間と感じられる選手が何人いるかで、そのチームの体操オタク度が決まるのかも。

体操という奥の深いスポーツの本質にそっと触れる瞬間。
そんな時間を共有できる仲間がいる喜び。
コーチとしても、その時間と空間を共有できる事が一番嬉しいものだ。

また、今年もそんな季節がやって来たと感じられた一日。

しかし、こんな練習ができる様になるには、色んな条件が必要だ。

練習後に更に自分を追い込める体力があり、理想像を追い求める意識の高さ、あふれる体操への情熱と上手になりたいという知的好奇心、チームに対し貢献したいという帰属意識、自身への信頼関係、仲間との良好な関係、監督・コーチの理解などなど

目標とするインカレまで理想的なチーム像を考えると、まだまだ未熟。
できていない所や不安箇所を探し出すと山ほど有るけど、
そんな暗闇の中にハッキリと一筋の光をが見えた。

体操の本質と生きることの本質がリンクした瞬間。

こんな時間があと何回味わえるか。
もがき苦しむ中に見た、ほんの少しの喜びを頼りに頑張る選手たちが本当に愛おしく感じられるのは、歳のせいか。

今年のインカレも必ず感動が待っていると確信した。

頑張れ武庫川 ‼
頑張れば西宮市ジュニア ‼

カウントダウンの足音が聞こえた。





iPhoneからの投稿