卒業式に想う
卒業生に贈る言葉を毎年考える。今日は短大の卒業式でした。色々と考えます。
世の中は本音と建前がある。厳しい言葉をかけながら、実は優しい人がいたり、甘い言葉をかけながら影で批判する人もいる。この世で本当に大切なものは目に見えない。目に見えたり、声で聞こえるものの裏にある見えない聞こえない本当を感じなければいけない。スポーツを真剣に取り組む若者たちは本音で泣き笑い、純粋に生きている。だからこそ不条理の社会に出て心が病んだときは、学生時代の友に会うと元気になれる。母校の体操場に顔を出すと元気になる。ブルースリーの「Don't think,Feel !!」が大切になります。子供たちには感性を磨いて欲しいのです。それにはスポーツが最適です。どうか社会に出ても、できる限り本音で生き、見えない大切なものを感じてください。
今はこんなことを考えています。明日は大学の卒業式。吉田松陰で有名な至誠の心を持ち、良き人生を!

(至誠而不動者 未之有也 )
意味
誠の心をもって尽くせば、動かなかった人など今まで誰もいない
さて、この「至誠にして動かざる者は 未だ之れ有らざるなり」
実は、吉田松陰が造った言葉というわけではありません。
その出典は、孟子 の離婁章句(りろうしょうく)の一部分です。
孟子・離婁章句

原文
孟子曰 居下位而不獲於上 民不可得而治也 獲於上有道 不信於友 弗獲於上矣 信於友有道 事親弗悦 弗信於友矣 悦親有道 反身不誠 不悦於親矣 誠見有道 不明乎善 不誠其身矣 是故誠者 天之道也 思誠者 人之道也 至誠而不動者 未之有也 不誠 未有能動者也
訳文
孟子曰く、
家来が君主の信任を得られないならば、民衆の心を得ることはできない。
君主の信任を得るには道がある。
友人に信用されないようでは、君主の信任を得る事は出来ない。
友人に信用されることにも道がある。
親に仕えて喜ばれないようでは、友人にも信用されない。
親に喜ばれるのにも道がある。
自分自身を反省して誠の心がなければ、親にも喜ばれない。
誠の心を持つことにも道がある。
何が善かを分からなければ、誠の心を持つことなどできない。
誠の心とは、天の道に従うこと。
誠でありたいと思うことは、人の道。
至誠にして動かざる者は、いまだかつていない。
また、誠の心持たずして、人を動かせた者はいない。