国内の各ゲーム市場規模を比較してみる | 逆転裁判合同ブログ1号店

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 さて、昨日の記事に引き続きまして、本日はコンソールゲーム市場以外のゲーム市場規模を見てみたいと思います。

 今やコンソールゲーム業界(家庭用ゲーム機業界)=ゲーム業界という時代ではなくなっていることは皆さんご存知の通り。PC向けのオンラインゲームや携帯電話向けモバイルゲーム、そしてココ1年話題になり続けているソーシャルゲームなどゲーム業界は多方面へと拡大しているのです。

 そうした各ゲーム業界の市場規模はどのくらいなのかというのを今回まとめてみました。市場規模の推定は多くの調査機関が行っていますが、今回は各業界団体が公表した値で比較してみようと思います。

 PC向けオンラインゲームとソーシャルゲームは今月13日に日本オンラインゲーム協会(JOGA)が、携帯電話向けモバイルゲームについては今月15日にモバイルコンテンツフォーラム(MCF)がそれぞれ2010年の市場規模を発表しています。それに基づき、2004年以降の市場規模の推移をまとめたのが下の表となります。

 ちなみに、PC向けオンラインゲームには、ローカルディスクにデータを保存せず、ブラウザで行うオンラインゲーム、いわゆる「ブラウザゲーム」も含まれているようです。

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 PC向けオンラインゲーム市場規模は2010年で1,329億円。毎年拡大し続けているのが分かりますが、2007年以降徐々に伸びが鈍化しているのも見えてきます。恐らくこのままだと1,400億円前後で頭打ちになるのではないでしょうか。

 2000年代前半、コンソールゲーム市場を喰う存在になるとも一部で言われていた携帯電話向けモバイルゲーム市場は、2010年822億円。こちらも2007年以降伸びは急激に鈍化し、2010年は遂に前年比マイナス成長となってしまいました。
 この携帯電話にはスマートフォンは含まれないため、スマートフォンアプリや後述するソーシャルゲームに喰われた格好です。この市場は今後は縮小の一途を辿るのではないでしょうか。

 そして話題のソーシャルゲーム。こちらは2010年に1,036億円となり、前年の4倍以上と爆発的な成長を遂げました。ソーシャルを除いたモバイルゲーム市場をあっさりと超えています。果たして今年はどこまで成長するのか。調査機関によって予想にバラつきはありますが、大方1,500億円~2,000億円規模と予想している所がほとんどのようです。PC向けオンラインゲーム市場規模を超えることはかなり有力のようです。

 ついでに、前日書きましたコンソールゲーム市場も含めて、国内の各ゲーム市場規模の推移をグラフにしてみました。それが以下のグラフとなります。

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 こうしてみると、コンソールゲーム市場規模は他のゲーム市場に比べてまだまだかなり大きい規模にあると言えます。

 あとはソーシャルゲームがどこまでコンソールゲームの市場規模に迫れるのかに注目ですね。今はマスコミで散々持て囃されているソーシャルゲームとて、いつまでも成長が続くことはありません。必ずどこかで成長が止まる時が来ます。それがどのくらいの規模感で落ち着くのか。今はまだ予想がつきませんね…。

 ちなみにもう一つマスコミに持て囃されているのスマートフォン向けゲームアプリ市場なのですが、こちらは市場規模の調査データが見つかりませんでした。それどころかアプリ全体の市場規模データも見当たりません。これだけ話題になっている市場なのにどこも調査してないのは意外ですね。

 そこで、私の方で勝手にざっくり推定してみます。

■ 日本でのiPhoneのマーケット App Storeの市場規模を推測する(akJ Androidブログ)

 によると、日本国内のiPhoneアプリの市場規模は約86億円と推定されているようです。また、前述のMCFによるとスマートフォン向けのコンテンツ市場(Androidも含む)は約123億となっています。
 この中でゲームアプリが占める割合は、どんなに多く見積もっても恐らく半分程度でしょう。個人的な感覚だと3,4割くらいではないでしょうか。
 とすると、日本のスマートフォン向けゲームアプリ市場は多くても40億円程度ではないかと推測しています。いずれにしてもマスコミの報道具合に反して、まだまだ小さい市場規模であることは間違いありません。半分以上は無料アプリですし、有料アプリもほとんど数百円と単価が低いことも影響してると思いますが。
 もちろん今後この市場は間違いなく拡大するでしょうが、従来型携帯電話向けモバイルゲーム市場が800億円台で伸びが止まったのを見るにつけ、ここら辺が上限になる可能性が高いのではないかと今の所は予想しています。
 もっと単価が高いゲームアプリが売れるようになれば、別でしょうけどね。

 というわけで、2010年のゲーム市場規模のまとめでしたっ。これフォーマットにして、来年以降もアップデートしてやっていきたいですね~。

(カイザー鈴木)