この釣り方で最も多用するキャスト

ここでの[軌道を変える]は

カーブ・シュートのように左右に曲げるのではなく、

一直線上で曲げる、ことを言います。

(ホップする性質の弾道でホップさせない)

 

 

〇メリット


・足場が高いところからでもバスに低弾道・急減速を見せられる。

・足場が高いところからでも静かに着水させられる。

・軌道が変わる所をバスに見せることで、

 よりトンボが飛んでいるように見せられる。

・キャストから食わせまでの動作が最小限に出来る。


 

〇デメリット

 

・セッティングが出ていないと、かなり難しい場合がある

 (記事❽記事⓴)

・キャスト筋が足りていないと難しい(シングルハンドキャスト)

・射程距離が短い

 

 

 

 

〇軌道を変えない投げ方と変える投げ方

 

 

①軌道を変えない投げ方

 

・ティップの位置が低いアンダーハンドやロールキャストで、

 水面近くからルアーをリリースし、

   サミングをかけながらティップを上にあげ

 水面ギリギリを維持しながら急減速しバスの視界を横切る。

 (バスが横向き)

 

 

 

②軌道を変える投げ方

 

・①よりもロッドを高い位置に構えて斜め下に投げ、

 水面に激突する寸前、①よりもやや強めにサミングをかけながら

 ティップを上に引き上げ軌道を変える。

 軌道を変えた後、サミングを弱くしホップさせることなく

 水面ギリギリを維持し急減速でバスの視界を横切る

   (バスが横向き)

 

 (バスが横向き)と書くのは、

 バスと真正面で向き合う、

 若しくはバスが向こうへ逃げていく場合よりも

 アプローチの角度的にバスが横向きのシチュエーション

 の場合が遥かに多いためです(自分の場合)

 (そのどちらも横向きのバスとは

 スイッチの入り方に違いがあります)

 

 

①は簡単に言うとピッチングですることを

フォアとバックハンドでする

と言った感じで、最初はこの投げ方から入ります。

 

 

②はキャスト筋が十分備わって

記事❽や記事⓴のセッティングが出ていれば、

投げ込むうちに自然にそうなる、と言っても過言ではなく、

足場が高い低い、近距離・至近距離に

かかわらず水面ギリギリに投げれるので、

その便利さから自然とこの投げ方になります。

 

ロッドをやや高い位置で保持したまま、

ロッド反発・着水・巻き・食わせ、の操作が

出来るので、あまり腕を動かさなくてもよくなります。

(ティップを低い位置まで下げる必要がなくなる)

 

 

③バスの視界に入る辺りで軌道を変える

(曲がる所をバスに見せる)

 

①②は水面ギリギリの低い角度からバスの視界に侵入し、

水面とほぼ平行に急減速することで「水面に落ちるかも」

と錯覚させ、③はある程度、角度をつけることで、

バスの視界に降下しながら近づくので「落ちるかも」ではなく

「落ちて来た」と錯覚させられると考えています。

「落ちて来た」の方がスイッチを入れる要素的に強いと感じます。

 

 

そのほかに

①②よりも③の水面ギリギリで軌道を変えるときの方が

高い角度から直に水面に風圧が当たるので、

より強い揺らぎ(波紋)が出せる。

 

角度が高くなればなるほど軌道を変えた直後、

ルアーが加速しているように見せられる。

(トンボは急減速・急加速する)

 

 

特に至近距離では③の投げ方になり、

記事⓴飛ばないセッティングか

これに近いセッティングにしないと、

目と目が合った状態のスレたバスに

スイッチを入れるのは難しいと思っています。

 

記事⓴のセッティングはサミングとロッドワークによる

弾道コントロールのレスポンスが良くなるので

至近距離でロッドを急反発させ弾道速度が速くても

(ノーマルセッティングよりは遅い)

ルアーが水面に激突する寸前で

軌道を変えることが可能になります。

また、軌道を変えた後、

短い距離で着水させやすくもなります。

(急激にサミングしてもティップが引き込まれない

硬さのロッドがやりやすい)

 

〇例外

減水したリザーバーなど高い足場の真下で

バスが岸を向いている時

バスの頭上に投げて軌道を変えようとすると

驚いて逃げる場合があるので

驚かさないよう左右どちらかに曲げる起点をずらし、

そこからホップさせず水面ギリギリで

バスの視界を横切ります。

 

こういった至近距離で人の姿が見えている時は

弾道を見せてスイッチが入った後、

着水点が離れてしまうと、

バスの目の前まで巻いて来たときには

すでにスイッチが覚めてしまっている場合があるので

遠すぎず、近すぎずで着水させるようにします。

 

足場が高くバスが真下に居る状況ではブレードやペラが

小気味よく回転しない時があるので

セッティングを工夫する必要があります。

 

高い足場で巻きを安定させる時はウェイト重くスカート減
弾道が浮き気味の時はウェイト重く、

着水音が出やすい時は巻き量増、

巻き速度を遅くする場合はウェイトを軽く、

弾道にキレを出すときは巻き量減

というようにスカート増量ルアーは

スカートの巻き量・ウェイトを変えることで

投げやすく、食わせやすいように

状況に応じた調整が可能です。

 

技術的な部分は誰でも投げ込むことで

ある程度は腕が勝手に覚えてくれると考えています。

この釣りの重要度を割合で言うと

技術1

キャスト筋2~3 (軟竿~硬竿)

セッティング6~7

 

投げている時は技術を発揮している感じは全くなく

勝手に腕が動いてくれるので1です。

いくら技術が備わっていてもキャスト筋が足りなければ

その技術は発揮出来ないので

キャスト筋の割合が高くなります。

 

初めのうちは技術とキャスト筋を意識して

投げ込めばよいと思いますが

ある程度投げれるようになり、

さらに先へ進む場合は

セッティングを詰めていくことが必要不可欠で

特に至近距離での③は回転が良いベアリングでは

全く釣りにならないことから

技術ではどうにもならない事があることを実感しています。