生まれながらにして、giving treeな息子 | 地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

2007年3月9日より 約9年をかけて157ヶ国155,502kmを走る。
I am traveling around the world, over 157 countries on a bicycle from 2007 to 2016.

★Around The World : 3,401 days    : 世界一周3,401日間  

☆161 countries : in Nagano, Japan.    : 161カ国目・現在地:日本 長野県  諏訪地方

★Total Distance 158,406k km                : 総走行距離:158,406km

 

【生まれながらにして、giving treeな息子】

 



長男の輪人が生まれる前夜は、嵐の夜だった。

24時手前に病院に駆けつけると、我々の動乱ぶりとは正反対に落ち着いた助産師さんがいた。

リサさん。

子宮口が7cm開いた妻に対して、「よくここまで頑張りましたね。あとは赤ちゃんの頑張りに任せれば大丈夫です。」と聖母マリアのような声がけを私は今も覚えている。

その一言で我々夫婦は冷静さを取り戻した。

約4時間後。

朝方5時。

「大丈夫、あなたは今から外の世界に長い旅に出る。」

息子が初めてみた人間は、きっとリサさんだったんだと思う。

妻の胸の上で、か弱き深呼吸をする息子は、リサさんに背中をさすられて大声で産声をあげた。

産後数時間経ち、リサさんとの繋がりが“世界”というキーワードで繋がった。

 



リサさんは、“世界を旅する助産師”。

ボリビア、パプアニューギニア、イエメンにパキスタンに南スーダン。

国境なき医師団として辺境の地で待つか弱き人々のために旅立つ。

普通、助産師とその後の家族がコンタクトを持つことは少ないと言う。

我々は輪人をきっかけに、毎年リサさんの海外話を楽しむことができている。

その分野でのプロフェッショナルの話は、とにかく楽しい。

輪人や夏輪には、こんな“本物”から多くのことを感じて欲しい。

そのために父も“本物”を目指そうと思う。

 



生まれながらにして、息子は我々に与え続けてくれる。

世界の風を感じながら生きていく。

こんな幸せなことはない。

ありがとう。