ドリームキャッチャー | 地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

2007年3月9日より 約9年をかけて157ヶ国155,502kmを走る。
I am traveling around the world, over 157 countries on a bicycle from 2007 to 2016.

★☆★Around The World・・・2,292days                ★☆★
★☆★123countries   ・・・in Arches&Canyonlands national park,Utah,USA      ★☆★
★☆★Distance      ・・・ 2,180km(Total Distance125,559km) ★☆★




I am in Monumet valley,USA.
I really desire that be haged about love and peace all over the world.
A volcano erupted in Japan.
And flood,earthquake...
Many disaster comes to Japan but also world...
But we never give up.
We can overcome!!!




「所詮、人生なんてアミダくじみてぇ~なもんだよな。
自分で選んだつもりでいも、曲がり角ではルールに従って下に降りて行くだけ。
気づいたらその先の道が終わってたなんて、落ちてみたら分かるんだよ・・・。


・・・・・だがな、俺はそんな人生が糞くらいなんじゃぁ~!
俺はそのアミダくじに線を足したり、ループして上に上がれるようにしてやるっ!
最後の最後まで足掻いてもがいて這いつくばってルールなんて自分で変えてやるんだっ!

おぉ~い、聞いてるかぁ~、りぉ~へ~。」



 彼が酔ったときに口から転がるように出る、「りぉ~へ~」の響きが僕はとても好きだった。

その丸みを帯びた響きが聞けなくなったと思うと、ギュッと胸が詰まる。


  ナホバの地にて、生きていれば40歳になる彼の誕生日と月命日を迎えた。

今、目の前に広がる星のどれかが彼なのだろうか・・・。



 チベット族のある民族では、「身体は魂の入れ物」と考えている。

そのため骸となった身体は、ある民族では鳥葬する。

僕が目撃したのは土葬でもなく、火葬でもなく、川に流すものでもなかった。

まさに「入れ物」を処分していた。

 青龍刀とは呼ぶのにはおこがましい、その山賊刀のようなナタを川辺で振り下ろす壮年がいた。

近づいていくと、こちらに向かって何か小石のようなものが飛んでくる。

彼の隣に立って覗き込むと、肉塊のようなものが辺りを朱色に染めていた。

ドロっとしていたそれは牛やヤギではなく、人の形を残していた。

ひと作業を終えた彼は、無造作にそれを全て川に投げ込んだ。

その作業を終えた血まみれの手を軽く川で洗い流し、まだ朱色が川に溶け込んでいない辺りの水を手ですくい、うまそうに口に流し込んだ。

彼はこの仕事をずっと続けてきた。

「魂のない入れ物は、自然に還すだけだ。」

ニカっと笑って見える歯が不気味に見えた。

 だが、次の遺体の解体作業に入る瞬間、彼の体がこわばるのを僕は感じた。

明らかにさっきまでとは違い、その顔には表情と呼べるものがなかった。

悪霊に取り憑かれたかのように機械的に黙々と続ける彼の後ろ姿は、見ているこちらの方が辛くなるようなものだった。

先ほどの骸とは違って、仕事にアラがあるのが、たった今、居合わせた僕にも分かる。

“入れ物”の残骸を全て川に投げ込む彼の顔は慈愛の仏のようだった。

その仏の瞳が濡れていたのを僕は見逃さなかった。

 実は、その骸は彼の親友のものだった。

幼子を残して逝った彼の親友の葬儀はすでに済んでいた。

「この職に就いてから、いつかこういう日が来ることを覚悟していた・・・。」

人間には頭では理解出来ない心があるということを、改めて教えられた若き日の僕だった。




 友の魂が身体から解き放れる日、チベットのあの光景を反芻しながら、旅の空から彼を見送った。

その夜、まるで100年も眠ってなかったかのように眠りに落ちた。

彼が愛用していた寝袋の中で、僕は長い長い夢を見た。

友に会った7年前の京都の秋は、まだ夏の賑やかさと軽やかさを引きずっていた。

その匂いを残した街を抜け、僕は彼の背を追いかけ、山をダウンヒルした。

衣替えし始めた大文字山のふかふかさは、どこか僕の不安定さを表しているようだった。

同じものが好きで、同じ方向を向いていた僕らは、すぐに同志と呼べる存在になった。

新進気鋭、業界大手を持して、意気揚々と歩く彼の後ろ姿は僕の行く先を照らす街灯のようだっ
た。

不思議なもので、暗闇の中に存在する光ってのは、足元が暗くても、遠くにあっても、そちらに向かって歩いていける。

彼が逝ってしまって、その光がぷつりと消えてしまった・・・。

とたんに僕は迷子になってしまった。

 まるで100年の眠りから覚めたように、僕は夢から現実に引き戻された。

怖くなってテントの中から逃げるように飛び出した。

テントの外には、今まで旅してきた中でも3番目に入る美しい朝焼けが僕を待っていた。


「そうっか、そこにいるだね。」


太陽が作る僕の影には、彼の存在が混じっている。


「もう後ろは怖くないよ。だってずっとそこで見ててくれるんでしょ。」


僕が元気よく世界を走ってなきゃ、彼を連れていけない。




僕たちのしたかったこと。

「みんなに夢のかけらを配る」こと。

彼との約束を実現させにいこう。

世界を!南極を!月を走ろう!!!

ナホバの民に伝わるドリームキャッチャーが僕の背を押す。


 神が一切の生殺与奪をもつのなら、僕もそれを受け入れよう。

でも甘んじては受け入れない!

夢を叶えるまでは、足掻いてもがいて這いつくばって、最後まで粘って生きてやる!

僕は靴の裏のガムよりしつこいんだ! 

 そして・・・、夢を叶えて、生きて帰って、僕と同じ名前を持つあなたの息子に語り尽くすんだ。

僕たちのしたかったこと。

あなたがしたかったことを。

だからいつもそこで見ていてね。





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