アイヌ ネノアン アイヌ(人間らしい人間) | 地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

地球一蹴、ちゃりんこ世界一周の旅 ー Rio Cycling Around The Earth

2007年3月9日より 約9年をかけて157ヶ国155,502kmを走る。
I am traveling around the world, over 157 countries on a bicycle from 2007 to 2016.

 道央の海沿いで非常によく目にするのがサラブレッド。
農耕馬と違ってスラリと伸びた足が美しい。
個人的には農耕馬、特に尻屋崎の寒立馬が好きだが。
気持ちの良い牧場『サラブレッド銀座』で朝から快調に走る。
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馬さんにおはようございます♪


しばらく海岸線を走り、日高町より北上して内陸部に入る。
ここで立ち寄りたかったのがアイヌの町『平取の二風谷』。

ここでは今なおアイヌの生活を崩さない人達が生活している。
平取に着くと、『アイヌ文化博物館』へ行く。

ここでは、狩る、採る、耕す、織る、編む、縫う、装う、彫る、歌う、踊る、語る…大自然と共生し、人間としての誇りを尊ぶアイヌ文化を学ぶことが出来る。

中ではアイヌゾーン(人々が日常生活に用いた民具類の展示)と、カムイ(祈りや伝説、物語などの精神文化に触れる展示)と、モシリ(農耕や狩猟、運搬、葬送に関する展示)に分かれている。


アイヌ人は自然を神と崇めて全てのものに愛を感じている。
男性は木彫りのうまさで狩りの腕を見せ、女性は刺繍のきれいさで家事をこなせることを見せる。
独特の文化に感動した。
それと同時に後悔もやってきた。
「あ~北海道を周っている間にもっとアイヌ文化に触れておくべきだったぁ…。」
“ジャパニーズインディアン”と虐げられた時代もあった。
今まさに消滅しかけているこのアイヌ文化復興のために、多くの若者が立ち上がっている。
異文化交流や世界的シンポジウムへの呼び掛け、アイヌ語講座、伝統芸文化の伝承。
決して彼らの文化を消滅させてはいけない。
そうつくづく心から感じた。
『二風谷ダム資料館』も近くにあったので見学。
ダム建設にあたって多量の遺跡も見つかった。

アイヌモシリ(人間が生きるこのゆるがぬ大地)を離れ、今日も走る。
昨日の走りに劣らぬペダリング。
再度、札幌へ。
ある家族に会うためだ。
そして走りぬいた二日間で約400km走行した。
これだけ走れば気持ち良くないはずがない。
確実に限界値の幅を少しずつ広げている。
「人間に限界はない!諦めるのはいつも自分だ!」
呪文のように唱え、今日もひた走るのだった…。


104日目走行距離:159・92km