そして翌日夜の部を。萬屋さん襲名公演。 | Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

Gwenhwyval(グウェンフウィファル)の舞台日記

鑑賞は生中心主義。自分の眼でライブで見たことを中心に、語ろうと思います。



2024年6月9日16時30分公演
前日の昼の部に続いて夜の部を。下の写真の幕(祝い幕というそうな)はビートたけしさんからの寄贈だそうです。

①南総里見八犬伝
若手役者が揃っての顔見世っぽい場面(話はこれからいろいろ続くんだと思います)。
歌昇がメイン役って感じで、六方での引っ込みは彼。
役者がずらりと横に八人勢揃いするシーンは、宝塚歌劇の中詰め…幕前&銀橋で若手が居並んで今っぽい歌とダンスで転換まで繋ぐところ…なんぞを、ついつい思い出しました😂
やはり見所の見せ方とか、共通点ありますよね。舞台芸術だから当たり前かもしれないけど…。

やはり染五郎の美しさ、米吉(男役初めて見た)の可愛さは群を抜く感じ。児太郎のたおやかさも。
歌昇・種之助の兄弟の絡みもよかったな。

②山姥
5代目梅枝が大活躍。八歳の演技を萬屋の面々が温かく見守る。
劇中襲名口上では、萬寿、時蔵、梅枝だけでなく、獅童の二人の子息(中村陽喜、夏幹)も挨拶をして劇場やんややんや。こんなに小さいのに、頑張ってるー偉いっ!ってもはや親戚です。陽喜くんはご挨拶で名乗るところで「役名」を言っちゃってみんなの大爆笑にきょとん。かわいーねー。
もちろん、父上に促されてきちんと「中村陽喜でございます」って言い直してましたよ😂
こうして血脈とともに芸は受け継がれてゆくのだなー…。

まあ、子役の頃は出てくるだけで可愛くてちやほやされるけど、成長期に入ると役がつかなくなるそうで(團十郎や菊之助たちは例外)。そこをどう乗り切るかが勝負みたいですね。
歌舞伎役者は30代からが本番。このへんもタカラジェンヌとは違う。男と女の差なのかな…残念だけど。

萬寿さまの舞踊がありましたが、とてもよかったです。故障があったとは思えない流麗な動き。
もはやラスボス以外できるのか?と思っちゃう菊五郎さまも「萬屋さんをよろしく」と高いところから挨拶なさってました😂

③魚屋宗次郎
こちらは獅童が主役でおかみさんが七之助。梅枝改め時蔵の弟、萬太郎が奉公人で、大酒飲みの宗次郎に振り回される。
宗次郎(獅童)の酔っぱらいの演技がなかなか面白くて笑う。ほんとにお酒好きそう。他愛もない話なのでこのへんが見処かな。
最後に出てくるお殿様の隼人が美しかったです。

週末二日で昼夜コンプリート(ふたつだけだけど)。襲名は気分も華やいでよいですねー。
宝塚の卒業公演は、豪勢ながらも触れば血が滲みそうな緊迫感と悲しさ、切なさがあり、当たり前だけど真逆だなーと感じます。