花組「あかねさす紫の花」併演の「サンテ!」フィナーレ間近、トップ娘役仙名さんが羽を付けた娘役たちを引き連れて歌い、踊るシーン。
うまいなあ、貫禄あるなあとしみじみ思う。
彼女は、ポーの時もだけど、渋いシルバーグレイなんかがほんとに似合う。
決して地味なんかじゃない。揺るがない自信と気迫がビシビシ伝わってきて、ショーを観てる満足感があります。
…やっぱり、みりおさまと一緒のときはかなりおさえてるのだろうか…。
それは宙組「シトラスの風~サンライズ」の星風さんにも感じたこと。彼女のオペラ曲のソロ場面は、そりゃまあマイク付きだし、本職を見聞きしてる人にはいろいろ意見あるかもだけど、「こんなにきちんと歌える、オーセンティックな歌手なんだ…」と思わせられました。
(同時に、童顔なので役が限られると言われがちだけど、いや、そうでもないよ、というのも示したか?)
お芝居では、よくわかんないソロ(すみません😅)がひとつだけ。あとは控えめにトップさんとハモっている彼女もまた、相手役に合わせてコントロールしている一人なのか…。
月のトップ娘はトップスターと張っていて、それを評価されてる。「All for One」も「BADDY」も、彼女あっての演目だと言われて久しいです。すぐれて現代的な娘役だと思ってますが、それは今のところ彼女限定のあり方なのでしょうか。
「寄り添い感」がなによりとされ、下手でも綺麗ならよいとか、リフトの負担にならないように痩せろとか(なら、止めればよい)、19世紀の話ですかいと思われそうな、トップ娘役の条件。
何よりその主張が強いのが、男尊女卑に苦しんできたはずの(苦しんでないのかな?)年配の女性たちだというのに、私はやはり釈然としません。
芸術や芸能は時代の鏡なのに。
願わくば宝塚が、娘役さんたちも自分の技量を大きく花開かせて、賞賛を獲得できる場になりますように…。