過去のブログで一番読まれているのは「Shred!/ 速弾きギタリスト列伝」のようだ

こういった情報をまとめている記事が少ないからかもしれない

書き手の好みが出るから、ギター好きには「あ〜、このギタリストを選んだか」

みたいな感じで読んでくれればいいし、ROCKファンじゃない方も

普段見ないようなイッたオジさん達の演奏を楽しんで欲しい

 

ちなみにShred の意味は細かく刻む、切るの意味

(特にヘヴィメタル系で)インストやリードギターを細かいリフを刻んで高速で弾きこなすギタリストを 英語圏ではShredder(シュレッダー) と呼んでいる

 

アラン・ホールズワース(Allan Holdsworth) は1946年イギリス生まれ

ジャズ、ロックの両分野で活躍した、いわゆるバカテク(ニック)・ギタリストだ

高音でヒラヒラ揺れるように展開するメロディ、フレーズがあまりに玄人寄り過ぎて私のような凡人に理解するのは難しい

そんな彼が唯一ポップソングに挑戦したのがエイジアのジョン・ウェットンと組んだイングランドのプログレバンド「UK」だ

彼にPOPな音楽の演奏は無理と予想していたが、良い意味で裏切られた

1978年リリース1stアルバムの1曲目「In The Dead Of Night 」は

プログレとポピュラーミュージックが見事に融合した曲に仕上がった

 

 

速い、しかしどこを目指しているのか分からない!

 

 

ダイムバック・ダレル(Dimebag Darrell)

ダイムは90年代初頭のラウドロック(グランジ/ヘビメタ)ブームで一世を風靡した元パンテラのリードギタリスト

当時はハードなギターアルバムがビルボード1位を取ることがよくあった

2004年、パンテラ解散後のバンドでライブ演奏中、ファンから拳銃で撃たれ帰らぬ人となった

事件のあった12月8日は奇しくもジョン・レノンが暗殺されたのと同じ日だ

グルーブメタルとも呼ばれたパンテラの演奏を観ると

バーでいつも喧嘩していた兄ちゃんがいきなり楽器を手に取り洗練されたロックを奏でたような衝撃を受ける

ネックを握り込まず指を伸ばしたクラシック・グリップでリードを弾きまくる姿は

他のロックギタリストとは一線を画す

 

 

お兄さん(ドラマー)と2人で創り出す独特のグルーヴ感は唯一無二だ

滅茶苦茶タイトなドラムとギターリフの絶妙なコンボネーションを聴いてほしい

Mouth For War はこれまで演奏されたヘヴィロックで、最もカッコいい曲の一つだろう

 

 

ザック・ワイルド(Zakk Wylde)

ダイムを紹介した後は彼しかいない

オジー・オズボーン(バンド)のギタリストとして一世を風靡した

名前がワイルドだが、その立ち姿、演奏もワイルド

しかもテクニックが安定していて、ライブ音源だけでも十分聴き応えがある

少し低めに構えたレスポールが彼ほど似合うミュージシャンはいないだろう

最近は野暮ったいハードコア叔父さんになってしまったが、

若かりし頃は長髪をなびかせたカウボーイのようで本当にカッコよかった

 

 

ジョージ・リンチ(George Lynch)

長髪をヘアスプレーで膨らませ、ケバケバしい衣装とメイクでハードロック/ヘヴィメタルを奏でた80s後半のバンドをヘアメタルと呼ぶ

代表的なバンドにボン・ジョビやモトリー・クルーがいる

この2つのバンドのギタリストは速弾きを売りにしていないが、ヘアメタル系バンドのギタリストはほとんどが速弾きだった

Shredder の名称はこの頃活躍したギタリスト達から起因している

 

ジョージ・リンチはドッケン(Dokken)というハードロックバンドのギタリスト

この頃、誰もがストラト系のギターにハムバッキングのピックアップをつけて弾きまくるという、Eddie Van Halen が生み出したスタイルの影響を大きく受けていた

 

 

余談だが、ボーカリストのドン・ドッケンと仲が悪いことが有名で

脱退、再結成を繰り返しながら、それでも4枚のアルバムを残した

ジョージは作曲の才能もあり、Dokkenの後もLynch Mobというバンドを結成してヒットアルバムを出している

ちなみにラストネームをつけたハードロックバンドは成功する?という迷信があり

DokkenやVan Halen、Montroseなど確かに幾つかいる

Lynch Mob もそうか….と言えるかもしれない

 

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【番外編】

トレバー・ラビン(Trevor Rabin)

 

 

Shredder ではないが、速弾きギタリストが全盛だった80年代に

彗星の如く現れ、YESというベテランバンドを復活させた南アフリカ出身のギタリスト

彼こそ私のギターヒーローだ

甘いマスクと高い音楽センス

作曲も行う、ヴォーカルも上手い

若きトレバーのハードエッジなギターとYESのプログレがここまでマッチするとは誰も想像できなかっただろう

 

 

長年低迷していたバンドを復活させた

1983年のヒット曲「Owner of a Lonely Heart 」

 

 

叔父さんになっても、まだプレーしている

「YES FEATURING ANDERSON/RABIN/WAKEMAN 」のバンド名で

時々日本にも来ているので興味のある方はぜひ観に行って欲しい

 

guzbloom