雑話20「誰が印象派の技法を発明したのか?」
雑話6でお話したように、印象派を最も特徴付ける技法として筆触分割があります。
もちろん、印象派の画家たちも、最初から、このわざと筆の跡が見えるように粗く描く事で、対象物の儚さを表わそうとする技法を使って描いたのではありません。
では、いったい誰が、いつ、そのように描き始めたのでしょう?
美術史の研究家でニューヨーク州立大学教授のジェームズ・H・ルービンによると、筆触分割を発明したのはモネで、それはルノワールとパリの郊外に出かけて「ラ・グルヌイエール」を描いた時に編み出されたとしています。
オーギュスト・ピエール・ルノワール「ラ・グルヌイエール」1869年
ちなみに、上の絵は一緒に行ったルノワールが同じ場所を描いたものです。この2つを比べると、風景に重点をおいて描かれたモネの絵とは違い、ルノワールは人物により重点をおいて描いた事が良くわかります。
