親戚の子の読書感想文指導 その1 | ワンラン日記

ワンラン日記

愛知県岩倉市八剱町「ワン学習塾」の日記。
さらに、代表・犬童の「ラン日記」の二本立て。
2017年は記録足踏みも2018年こそ目指せサブ3!
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反復と本能寺で逆に撃たれそうな「明ち光秀」

 

去年の6月のことでした。遠方に住むいとこから連絡がありました。

 

どうも中1の子の読書感想文で悩んでいるとのこと。夏休みの悩みの定番ですね。しかし当地では5年ほど前から読書感想文は自由参加という名の絶滅状態になっています。したがって久しぶりに聞いた悩みでした。

 

学校の成績は上位2割くらいで国語の成績も悪くはないそう。しかしいとこのお母さんは「会話が子どもっぽくて、こちらが想像や忖度をしないと理解できない。後は作文がめちゃくちゃで親としてどこから直せば良いのか分からない。テストの国語力はあるけど話したり書いたりの国語力はヤバいと思う。どうしたらいいんだろうね?」とのこと。

 

「オンラインで夏休みに完成するまで何度かやり取りしよう!」という話になって最初に送ってもらったのが、彼が小6の時に書いた感想文。読んでみていとこの焦りが分かる気がしました。今の子の多くが書く文章そのものだったからです。「時間が経ったら公開していいよ」とのことで、今回その許可が下りました。小6男子の書いた読書感想文の全文は以下になります。

 

ぼくは、豊臣秀吉の本を読んで、子どものころの豊臣秀吉のことで昔はすごいびんぼうな、家にすんでいて、お父さんは、戦っていて、お母さんは、畑でさく物をそだけていて、秀吉はいつもじゃまをしてしまっていて、ぼくは、秀吉が子どものころもすごいりっぱな家にすんでいると思ったけれどびんぼうな家にすんでいて、ぼくの思ったことと違ってびっくりしました。秀吉がおぼうさんの所でしゅぎょうをしていて、まだ子どもなのに、すごいきびしいしゅぎょうをしていて、かわいそうだなと思ったけれど、だいじなしゅぎょうだから秀吉もがんばっていて、きびしいしゅぎょうものりこえて、すごいなと思いました。秀吉がお中がすいて池の魚をたべてしまいおいだされて、から秀吉は、おだ家にお仕えするために家を出てたびをして、くぎを売ってたびをしていてたいへんそうでした。それでやっと、秀吉がおだ家の小者として仕えることになって秀吉は、すごいがんばってやっと、小者として仕えるようになって、一生けんめいやって、やっと小者として任えるようになって、すごいなと思いました。清すじょうのへいがくずれて、秀吉が三日で仕上げると言って、三日で完成しなければ切ぷくだぞと信長が言って作り上げて、秀吉はやっとさむらいになれて、さむらいになるまですごい苦ろうをしてやっとなれて、すごいなと思いました。秀吉がいくさに勝って、ぶしょうになれて、すごいたいへんだったけれどぶしょうになれて、いっぱい努力をしてなれてすごかったです。おだ信長が本能寺でたおされてしまい。秀吉は明ち光秀をたおすために、京都へ行き、明ち光秀をたおして、秀吉は、とても信長が大好きだとぼくは思って、なぜなら信長のおかげでぶしょうになれたから大好だと思ました。秀吉は大板城を作って、ぼくは何十年もかけて作ると思ったけれど2年でしあげていてびっくりしました。秀吉は、やと自分のおしろができたからぼくは、おしろが手に入れるまで、たいへんでいくさにいっぱい勝って、おしろができてすごかったです。秀吉は天のうから豊臣の姓をもらって、ぼくは、昔、名前やみょう字がかえられて、今はかえられなくて不思ぎだと思いました。えらい人から名字がもらえてすごいと思いました。秀吉がやっと天下をとれて、何十年も何十年も天下を取り続けて秀吉は天下をすごいいっぱいの武将がいて天下をとれてたいへんだと思いました。秀吉は刀がりを三成にたのんで刀がりをして検地を行っていました。朝ていにそれから秀吉が家族や家来をひきつれて花見を行い花見のとちゅうに秀吉が病で倒れてしまって死んでしまい、歴史に名を残すためにすごい苦ろうしてやらないといけなくてびっくりしました。最後にこの本を読んでとても勉強になりました。

段落が無い。。ぎゅうぎゅうの1200文字。。

 

ちょっと驚く方もいるかもしれませんが、今の小学生に読書感想文を書いてもらうとこの類の文章が非常に多いです。「ありのまま思ったことを書けばいいよ」という感情論だけが小学校の作文指導って先行しやすいんですよね。技術的な部分が薄いんです。

いとこのお母さんは「誤字脱字、平仮名と漢字の混合がおかしすぎる!」で険悪に。お父さんは「秀吉、天下、思いましたRAP」とツッコんだら「バカにするな!」と反発。そして夫婦で「内容が薄いし伝わらねぇ。。」と悩んだとのこと。

 

ひとまず私はいとこに聞きました。「タイピングはできるか?」と。「ゆっくりしか」とのことだったので、夏休みまで1か月タイピングの練習をしてもらうようにお願いしました。彼のように取り留めがなく、同じ言葉が何度も反復される文章は一方通行の手書きが大きな理由だからです。パソコンで加筆修正をしながら作成する必要を感じました。そして「今年はどの本を選ぶか決めているか?」と尋ねると「徳川家康」との返答w

 

これは面白いことになったぞ!と。

 

夏休みに入る数日前にオンラインでいくつか条件を出しました。

 

次回に続きます。