強権発動は望まないけど説明はしてほしい | ワンラン日記

ワンラン日記

愛知県岩倉市八剱町「ワン学習塾」の日記。
さらに、代表・犬童の「ラン日記」の二本立て。
2017年は記録足踏みも2018年こそ目指せサブ3!
BEST:10km…40:01 ハーフ…1:26:45 フル…3:10:55

 

中学生にとっては今日から部活の最後の大会が始まりました。「大会」とは書きましたが、例年行われる地区大会が縮小されて市内大会になったり、対外試合1試合がそのまま引退試合になったりしています。西尾張大会や愛日大会のような上位の大会は開催されません。本気で取り組んできた生徒には何と言葉を掛ければよいのか私も分かりません。

 

Tくんが私に話しかけてきました。

 

「まだ感染者が10人もいなかった頃に学校や部活動が自粛になって、ずっと家に籠って生活しなさいって言われた。学校再開直後の6月に感染者がほとんどいなくなったのに、まだ練習開始は様子見とか言われて、最初のうちは共同でボールを触ったり、ラケットの貸し借りをしないとかって厳しく言われたりもした。7月になって本格的に部活動が再開されたら、どんどん連日感染者の数は増えていく。春先に休校になった時の数字よりも多くなってきた今、最後の大会が開かれる。僕にはこの理屈がどうしても理解できません。」

 

確かにTくんたちの大会が開かれた今日、愛知県では98人の感染者とのこと。ぶっちぎりで人数を更新してしまいました。ほんの2週間前までは5人/週でしたから、夏休みを前に私も戸惑っています。

 

「あんなに厳しく制限されてきたのに、実際に開催される日は一番リスクが高いって何?」

 

彼の話すことは最もです。

 

私のできうる範囲で返答しました。

 

「まず検査の数が増えているんだろうな。そしてウイルスの危険性が分かってきた。どうやら若い人には『厄介な風邪』くらいの認識でも大丈夫そうだ。少なくとも夏はそんな感じみたい。でも『指定感染症』という決まりがあるから、罹ってしまうと大変だ。症状が無くても隔離されるし、周囲の人も検査をしなくてはならないし、学校も数日休みになってしまう。それに『緊急事態宣言』を出して経済活動を止めたり、『全国完全休校』にして子どもたちを家に留めたりというのが限界を迎えている。簡単に言えばもうお金が無い。10万円は一度切り。秋冬になるとウイルスが活性化するかもしれないから、国の偉いさんは夏場は普通の世の中にしたいんだよ」

 

「親も似たようなことを言うんですけど、安倍さんってそんな説明しましたか?」

 

「説明されてないね。何となく空気を読んで動いている感じ。知事とか各大臣は一応の方針を発表しているけど」

 

「先生は『今の世界は戦争をしている時とそう変わらない。50年に一度の出来事!』って言いましたよね。」

 

「うん、言った。今もそう思っている。」

 

「そういう時って総理大臣は毎日のように記者会見するんじゃないですか!?」

 

「確かにそうだ」

 

「休校の頃よりもニュースの数字は大きくなっている。でもあの頃は公園で遊ぶのも禁止。でも今は部活動の大会が行われる。そして元気だったら旅行に出かけろという。外食してほしいってクーポンをもらったりする。でも学校が休みになる話も聞く。ただ死ぬ人の話はあんまり聞かない。僕の周りもかかって苦しむのが嫌っていうより、何だか面倒くさいことになるからって雰囲気。結局何が正しくて何が間違っているのか分からない。でも何となく学校生活が進んでいく。色々なことが中止になりながら。でもそこに何の説明も無い気がするんです。色々と『意味不明!』」

 

文章にすると重い感じですね。実際は笑い半分での話だったのですが。T君も「部活動大好き生徒」ですし。ただ行き当たりばったりで発表されるイレギュラーな日々に疲れているようです。そしてその理由を総理大臣にしっかり説明してほしいという願いですね。

 

私も同じです。何だかこの1か月半。得体の知れない気持ち悪い空気を感じます。国のトップが丁寧に説明を行わずに何となく日々が過ぎていく。状況は悪くなる一方なのに手立てを講じずにただ見過ごす感じ。

 

はっきり言ってくれればいい気がします。

「若い人は普通の生活を送るように努めて。お年寄りは注意して過ごして。個人の判断で感染予防をしてほしい。元気な人は動き回って良し。不安な人はできるだけ人と接しないように過ごしてほしい。セーフティネットは国が強固なものを用意します。それぞれの立場で感染症と上手に共存した世の中を過ごしましょう。」

 

こんなメッセージが日々5分でもあればいいんですけどね。

 

ただあまのじゃくな私は「あ~しろ、こ~しろ!」と強制されるのは嫌だなと。安倍政権の意外な所は権力でガチガチに国民を縛るということはしないのだなと。むしろやや弱腰な所に批判が向かっていると。これは憲法改正に向けて動いていた政権からは意外な姿でした。

 

安倍さん、そろそろ説明してほしいです。まずはお盆、出かけて良いのか、それとも自粛なのか。多くのご家庭が旅行や帰省のチケット、キャンプ場の予約等をするべきかキャンセルするべきか迷っています。さすがに3日前に方針転換して「県を跨ぐ移動自粛のお願い」とかは止めてほしいです。