不登校ユーチューバーのニュースへの感想の続きです。
前回のブログの最後に「周囲の大人」について書きました。
このニュースで批判が多い人物は父親でしょう。
しかしながら私は、父親よりも子どもの日に紙面で報じた琉球新報が最も無責任だと思います。
もし新聞で報じられていなければ、私はこの少年を知ることは無かったでしょう。
仮に知ったとしても小学校高学年の生徒あたりから聞くことになったかもしれません。
「僕と同じくらいの年のユーチューバーがいて、不登校は不幸じゃないことを訴えてるんだよ」
「世の中に革命を起こしたいらしい!」
多分、その話を聞いたら、
「中にはそんな子ども(家庭)もいるだろう。昔から時々そういう人はいた。動画で発信が今風だけど」
例えば、スノーボードやスケートボードで活躍した成田三兄弟とか、
亀田三兄弟などもその系譜に入るかもしれません。
(亀田三兄弟は義務教育までは通っている)
しかしこれらの子どもたちがメディアに取り上げられたのは、大会で実績を残したからです。
成田三兄弟の長男と長女はオリンピック出場、次男はパラリンピックのメダリスト。
亀田三兄弟も全員が世界チャンピオンになっています。
賛否両論ありますし、アンチも多かったので、
必ずしも子どもたちが幸せなのかどうかは分かりませんが、
何はともはれ、一般人ではなかなか果たせない成功を果たしました。
しかし今回の少年の場合、まだ形になるものを何も達成していません。
ネットのニュースによると、琉球新報が取り上げた経緯は、
少年から「取材してほしい」と手紙が来たとのこと。
インタビューの中で「大阪の小学校で宿題をやらなかったら、教師に叩かれた」
彼はそう言って不登校になったいきさつを話しています。
驚いたのは直接話を聞いた記者が、その中学校に取材を行っていないこと。
裏取りもせずに、連休明けが近い日の社会面で大きく取り上げたのです。
この親子の発言がウソだと思っているわけではありませんが、
一方だけの言い分で新聞というメディアが載せてしまうことに驚きました。
まだ何者でもない、むしろ学校にきちんと通っていない少年を、
その発言だけで表舞台に引き上げてしまった。
きっかけとなった琉球新報はその責任をどう考えているのでしょうか?
少年はさらに最も有名になった動画の最後にこう言います。
「ユーチューブの感想欄はアンチに荒らされるから、賛同する人は琉球新報に電話してな!」
それを受けて、あるユーチューバーが琉球新報に電話をしていました。
社の担当の方は、少年がそのように発言していることを知りませんでした。
つまり許可も取らずに勝手に少年が行ったこと。
そして賛同する人の電話はあまり琉球新報に届いていないことが判明した訳です。
父親からその発言を詫びたり咎めたりするようなソースは見当たりません。
また父親や茂木氏があるタイミングで「少年のツイッターが乗っ取られた」とコメントをあげました。
報道された直後から、
「ツイッターは13歳以上だから、少年は規約違反ではないか?」
様々な場所でそういった書き込みを見ました。
ここでも父親からの反省のコメントが無いんですよね。
私としたら、何万人、何十万人と親になる人がいるのですから、
「学校なんか行かなくても良い!」っていう人がある程度いるのは健全だと考えます。
冒頭でも書いたように父親よりも新聞社の方に腹が立っています。
しかしこの炎上後のこの2つの対応はどうしても理解ができません。
「我が子の希望に沿って取り上げてくれた新聞社が混乱するような発言をするのを注意しない」
「定められている規約を破っておきながら、適用された時の対応が稚拙」
これらの対応からやっぱり父親やその周囲にいる人たちは、
「自分の飯のタネとして子どもを利用している」ように映ります。
逆の書き方をすると、
「少年が大人たちのおもちゃにされている」とも書けます。
今回のニュースを順に追っていくと、少年の境遇に既視感がありました。
4月の終わりに書いた記事で、私が中3の時に「オウム真理教」について調べたことを書きました。
麻原の三女であるアーチャリーについても調べました。
当時は得体が知れず、ただただ怖い印象しかありませんでしたが、
時間が経ってから考えると、家族も含めた多くの大人に翻弄されたかわいそうなイメージです。
「ゆたぼんは令和のアーチャリーなのではないか?」
これが私が個人的に導き出した見解です。
その時の記事ではこうまとめました。
「平成はネットが発達し宗教が衰退した時代。代わりになるものとしてオンラインサロンがある」
そこにキングコングの西野の名前も書きました。
彼は今回のゆたぼんにもいっちょ噛みしていますね。
次回はこの部分を掘り下げて考えてみます。