夏休みが始まり、連日生徒たちの通知表を見させてもらっています。
生徒たちは口々に言います。
「見せたくありません」「どうせ怒るんでしょ」
生徒たちはしぶしぶ私の机に持ってきます。
「私があっちに行ってからゆっくり見てください!」
実は通知表を開く前に、自分に課している長年のルールがあります。
「生活面の項目のどこに○が付いているかを予測すること」です。
学習面ではありません。生活面(行動の記録)です。
「この生徒は、健康・体力と思いやりと公共心じゃないかな??」
そんな風に予想をして、一拍置いて中を見ます。
もし上記の様に考えた場合で思いやりに○があったとします。
塾でも優しいし友達思いだって以前から感じていたけれど、学校でもそうなんだね。
どこでも思いやりを持って人と接することができて尊敬するよ。
こんなメッセージを送ることができます。
もし予想していなかった創意工夫に○があったら、こんな感じです。
俺は気付かなかったんだけど、学校の班別学習とかでみんなが納得するような、
何かいい提案をしたのかな。そういう面があるのはいいことだね!
例えば生命尊重・自然愛護に○が付いていたとします。
確かペット関係の仕事に就きたいんだよね。学習面のどの教科よりも、
生活面の生命尊重に○があることが貴重じゃない!生き物に携わる仕事に向いているんだよ!
こんな感じで生活面を中心に通知表を見ると、素直に褒めやすいのです。
学習面だとどうしてもマイナスに目が行ってしまいがちです。
それに5教科の評価は普段の様子やテストの結果で、
もうこちらも大体分かっているのです。
想定と「2」以上の違いがあった場合のみ、その原因をできるだけ探っています。
でもそれは4・5年に1度くらいのことです。
多くの教育関係者の方が、色々な所で発言されていますが、
「通知表の結果を叱っても、成績は良くなりません!」
成績を把握するためのツールであって、評価するためのツールではないのです。
ただ今回、初めて長男が通知表をもらってきて、親が一つ貢献できる項目があるのではと気付きました。
それは生活面の「基本的な生活習慣」多くの通知表で最初の項目です。
ここに○が付く子は、特別成長が早い子を除くと、
親御さんのサポートがしっかりしていると考えることができます。
適度な忘れ物や持ち物の確認、連絡ノートのやり取り、
こういった親御さんの行動の積み重ねも、この欄には無視できないくらいの関係があると感じたのです。
ただもし○が付いたら大いに喜び、付かなかったら「また次に頑張ろう」でいいのです。
ここに○が付くことより、付くように日々少しずつ努力することが、
最も大切なことなのではないでしょうか?
こう書いておきながら、長男の生活習慣の項目は空欄でした(笑)
無理のない範囲でここに○が付くことを2学期の目標にしようと考えています。
繰り返しになりますが、より多くの親御さんが生活面の方により重点を置き、
先生からの所見に目を通していただければと思います。
その姿勢が長い時間軸では、学習面の成績にもつながってくるのです。