アメリカの心理学者ローゼンタールらがある実験をしました。
まず、小学生に普通の知能テストをさせ、その結果を担任の教師に、「知能テストを行い将来の学力の伸びる子を予測しました。先生にだけ、将来伸びる子の名前を教えましょう。」と伝えました。しかし、そこで名前が挙がった子は知能テストの結果に関係なく、ランダムに選ばれた子でした。担任の先生は、教えられたことを信じて、子どもたちに接し続けました。それから1年後、学力検査をしたところ、名前を挙げられた子は、そうでない子に比べて明らかに成績が上がっていました。
この実験では、期待することによって、相手もその期待にこたえるようになるという現象があると言うことを明らかにしました。この現象のことをピグマリオン効果と呼んでいます。
この実験については、追実験で同じ結果が得られなかったことなどから実験結果をそのまま鵜呑みにはできません。しかし、先生が期待をかければ、その期待に応えようと生徒も努力すると信じることが大切だということは言えると思います。期待をかけて、それに応えようと生徒が努力してくれたら、それこそ、家庭教師冥利に尽きると思いませんか?
↑ピグマリオン効果の語源となった神話のワンシーン