せんせい通信:家庭教師自身が、生徒の成長を妨げる壁になっていないか? | プロ家庭教師の勉強の教え方を大公開・ガッツ家庭教師

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「目標線に達していなくても、怒っちゃいけない、叱っちゃ いけない。
怒ると、そのうち担当がウソを言い始める」

 日産自動車の電気自動車「リーフ」の開発プロジェクトリーダー門田さんが言っていた言葉です。この電気自動車は日産にとって、戦略的にすごく大事な自動車で、その開発プロジェクトに与えられた期間も通常より1~2年短い、3年でした。時間がないので、上司としては、担当者の作業進捗が思わしくなかったら、叱りたくなるでしょう。しかし、門田さんはぐっとこらえて叱らず、どうすれば目標線に近づくことができるかを一緒に考え、対 策を実行していったそうです。




 家庭教師として生徒の指導をしていて、故意にしろ、無意識にしろ、生徒がウソをついていたという場面に出くわしたことがある先生は多いのではないでしょうか?かく言う私も、今担当している子がウソをついたことがあります。ウソは、ウソをついたその子が悪いのは間違いないですが、一方で、ウソをつきたくなるような空気を自分を含めた周りの大人が作っていたのではと思いました。「起こったことを執拗に責め続けていなかったか?」「親御さんと一緒になって、ダメなところを指摘しまくっていなかったか?」「追い込みすぎていなかったか?」と自問自答しました。少なからず、心当たりがありました。猛省して、それから接し方を変えました。起こったことについては絶対に責めないことにしました。また、「今できなくても、できるようになる。私が必ずそうなるように導く」という言葉を生徒にかけ続けるようにしました。

 私たち家庭教師は、生徒の様子を見て、その子の気持ちを読み取らなければなりません。大変難しいことですが、それをやらないことには、授業態度が良くなったり、成績がアップすると言うことはなかなか為し得ないです。大人目線で課題などを押しつけるのではなく、生徒の目線に立ち、生徒との対話の中で解決の糸口を見いだし、実行に移していくことが大切と思います。家庭教師自身が、生徒の成長を妨げる壁になっては絶対にいけません。