T先生の指導事例:小3生、国語算数指導のひと工夫 | プロ家庭教師の勉強の教え方を大公開・ガッツ家庭教師

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前回のE先生指導へ向かう姿勢を具体的に考えてくれていましたが、
今回参考にさせていただくT先生は指導方法のちょっとした「工夫」を教えてくれました。


まずT先生の指導の工夫を見てみましょう。


1【改善点:足し算・引き算で時折指を使用する。】
改善策→数が大きく、ノートに書かずに計算すると、特に引き算は指を使っているので暗算の仕方のポイントを随時指導。


2【改善点:漢字の書き順とつくりが間違っている。】
改善策→漢字を覚える時には、同時に書き順もしっかり覚えさせる。
へん・つくりの意味も指導すると関連性もできて覚えやすくなる。


3【改善点:音読はスムーズだが、時折助詞を飛ばして読んでいる。】
改善策→音読のスピードを落とし、丁寧に文章を読ませるためにも、文章の一語一語ペン等で指し示す。


4【改善点:文章問題の意味を理解していない。】
改善策→「ゆっくり読んで。」という表現ではなく、「文章の意味がわかるように読んで。」と伝える。


前回のE先生と今回のT先生、E先生は生徒の姿勢に対して、T先生は実際の指導に対して、と書いてあることはバラバラですが、1つ言えることは「二人とも一段階掘り下げて考えている。」という点です。


例えば、皆さんが出している「コーチングシート」ですが、③の改善点に対して「音読のスピードを落とす。」で終わってしまう事が多いのです。それに+αの「工夫」があればよりよいものができると思います


また、④の改善点は発達障碍の方に多くみられます。普通の生徒さんの指導であれば「ゆっくり読んでね。」と声をかければいいところですが、発達障碍の生徒は「(意味が分かるくらい)ゆっくり読んでね。」という言葉に(意味が分かるくらい)という意味が込められている事が分からないため、目的が[意味を理解する]から[ゆっくり読む]になってしまうのです。


そのため、T先生は上のような改善策を立てたのですね。
『文章の意味を理解させる』ための工夫には、まず普遍的な工夫として「ゆっくり読ませる」ということをするでしょう。


しかし、生徒によってはそれが合わない生徒もいます。そういう場合に、もう一段階「工夫」を掘り下げ、その子に合う気遣いをもたせた工夫をすべきなのです。


家庭教師は塾講師と違い、1対1の「その子に合わせた指導ができる教師」です。「その子が学ぶべき事」を考えた指導ができると良いですねニコニコ