平成24年度の岐阜県公立高校入試について | プロ家庭教師の勉強の教え方を大公開・ガッツ家庭教師

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岐阜県公立高校入試制度についてお伝えします。岐阜県の公立高校を受ける生徒さんを担当している先生は必ず目を通しておいてください。


1.受験機会は2回

岐阜県の場合、2月に行われる特色化選抜と3月に行われる一般選抜の2回試験を受けます。最初に行われる特色化選抜では受験生の50%が合格します。逆に言うと、受験生の50%は落ちると言うことです。半分は受かって、半分は落ちるというのは中学生にとっては結構厳しい試験だと思います。尚、噂によると特色化選抜は来年(平成24年)2月の入試で終了するそうです。特色化選抜のテスト形式については、4で詳細をご説明します。


一般選抜は、3月に行われ、特色化で合格できなかった受験生が受験します。一般選抜のテスト形式については、5で詳細を説明します。


2.入試での注意点

(1) 一般選抜では調査書:学力検査(テスト)=5:5

(2) 特色化選抜では調査書:学力検査の比率は、3:7~7:3の間で高校が独自に決める
(3) 中3の評定は2倍になる
(4) 特色化でほぼすべての高校で50%が合格する


注意点をまとめると上記4点です。平成22年度入試から50%が特色化で合格するようになったので、特色化で合格できるように対策を立てる必要も出てきました(いままでは1割しか受からなかったので、落ちて当然と考えることができたので対策は立てなくても良かったのですが・・・)。あと、特色化では実技と面接のみという学校もあります。こういう学校は、スポーツに秀でた生徒をとるのが狙いと思われます。


(2)に関して、岐阜高校は3:7、岐阜北高校は3:7、岐山高校は3:7、各務原高校は5:5、羽島高校は3:7となっていて、一般的には進学校であればあるほど学力検査を重視する傾向にあります(※詳しくは、こちら(PDFファイル) をご確認ください)。


(3)に関して、調査書:学力検査=5:5の学校で考えます。まず、調査票45点満点で27の場合、500点満点に換算すると300点になります。学力検査500点満点で350点だったとすると、合計650点となり、この点数で合否判定します。


3.入試について


特色化選抜、一般選抜ともに調査票と学力検査の内容をみて合否を判定します。特色化選抜では、調査票と学力検査の比率は、学校によって異なりますが、一般選抜ではどの学校もその比率は5:5です。


◆調査票とは?

調査票は、成績表に書かれる5段階評価をベースに、授業態度や生徒会、クラスでの役割などについて加点減点して作られます。そのため、授業態度を一変させ、できれば生徒会やクラス役員になっておくと受験には有利に働きます。その他、各種検定試験の保有資格についても書かれているので、時間があれば、検定に申し込んでも良いと思います。


4.特色化選抜について


特色化選抜はA問題とB問題、それぞれ3教科の知識が試されるにも関わらず試験時間は1時間ずつしかありません。なので、スピード勝負です。1時間では足りなかったと言う意見が、前年度受験生の大半の意見でした。日頃から時間を計って勉強しないと、本番で痛い目に遭います。また、問題は公立高校全校共通です。以前はよく見られた各教科の知識を問う問題混ぜ合わせた複合問題は出題されなくなりました。


配点は以下の通りです。



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※合計300点ですが、学校により傾斜配点、検査Aのみ受験、検査Bのみ受験させる場合あり

特色化攻略のポイントは、以下4点です。


(1) 時間配分に意識してトレーニングする
(2) 実験器具・人物写真などもきちんと把握する
(3) 難問奇問ではなく、オーソドックスな入試問題を練習する
(4 )記述問題が多いので、文章を書く機会を増やす


続いて問題分析です。

■国語
漢字は比較的難しく、現代文に古文が混じるのが定番になってきています。要約・作文が常に出るので、練習を常日頃から行う必要があります。


■数学
小問集合、関数の長文問題(問題文長め)、図形、証明が出題されます。


■英語
A問題ではデータ作文、B問題では並べ替えの問題が出題されています。長めの文の読解力を求めます。

■理科
必ず記述問題が出ます。「~を説明しなさい」という問題が必ず出ます。近年、どの教科でも記述式の問題は増え続けています。


5.一般選抜について

5教科の知識を試す試験です。1教科につき45分の制限時間で解く必要があります。45分という試験時間の割には問題数が多く、時間が足りなくなる可能性は高いです。


続いて問題分析です。
■国語
40~45文字以内でまとめるという問題が必ず出ています。文章力が問われます。


■数学
見かけ上は難しく見えて実は簡単な問題がよく出ます。そのため、見かけだけで難しく感じ、パニックに陥った生徒がいるようです。


■英語
リスニングは要注意です。教科書のSpeaking/Writting Plusの部分ももきっちりと勉強しないと解けない内容でした。


■理科
実験や観察を元にした記述問題がいつもよく出ています。


■社会
基礎知識を問う問題がたくさん出ます。記述問題は書きづらいかも知れないので、日頃から時事問題などに対しての自分の意見をまとめるトレーニングが必要です。