サディズムの語源ともなったマルキ・ド・サドの生涯の足跡を、残された手紙や記録を元に分析、多くのスキャンダルやゴシップの真実を客観的に判断した作品。ここでは俗世的な悪名高いサド侯爵よりも、思想家・文学者としてのサド侯爵を心理学をも持ち出して理解しようとする苦心が見られる。
渋澤氏に言わせれば「人間の性欲を科学的とも称すべき冷静綿密な態度で観察するという、文学者としてのサド侯爵...」
しか~し!サド侯爵の一連の作品や行動を見てみれば、やはり単なる精神分裂的な変態性欲保持者としか思えませんの(笑)。でも現代とは違い、18世紀のヨーロッパにおいてサド侯爵の思想(嗜好)がどれほど禁忌に満ちた悪魔的な存在であったかは想像に難くない。生涯、これほど自分の嗜好を貫き通し、文化思想体系として確立させてしまったサド様には脱帽。
ま、逆説的にいえば、我慢できないほどの強い変態性癖嗜好の持ち主とも言えますがね^^;。
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著者: 澁澤 龍彦
タイトル: サド侯爵の生涯







