m03
昔々、学生時代の友人がゾラの<居酒屋><ナナ>に嵌っていまして、大学を中退してホステスに転向(爆)。


私は何度も読み始めては挫折。でもやっぱり読み終えるまで気になるので、うん十年後の現在また挑戦するのだけど、夫・子供を捨ててホステスに転向しちゃったらどうしよう...と^^;。


女優であり高級娼婦でもあるナナの生き様を描いたこの作品。
ううう、何度も途中でおっぽり出そうとしつつ、やっと読み終えました。

登場人物も少しずつ覚え、中盤からやっとストーリーも軌道に乗り面白くなってはきたけれど、内容が内容なので疲れること。
なんだか暗い気分になりました。
特に最後の描写は印象的だったなぁ。(駄目だよ、最後だけ読んじゃ!)

何しろ、この本は何篇もある内の第9篇で、全巻の登場人物は2000人以上なんですってね。慣れないフランス文学のせいか、あ~あ、こんなに読みにくかった本も珍しい。


☆☆☆☆

著者: ゾラ, 川口 篤, 古賀 照一
タイトル: ナナ 上 (1)
著者: ゾラ, 川口 篤, 古賀 照一
タイトル: ナナ 下  新潮文庫 ソ 1-2 b-red

ip12







私しゃ、ホッカホカのベストセラーって嫌いなんだってば。
(ひねくれてますよね^^;)

まず内容よりも目につくのは校正の酷さ。


いくら養老孟司が語ったことを編集したといっても「ですます」と「だ」言葉くらい統一してよね!(私の文章じゃあるまいし、お金とって商売してるんだからさ~)。

業界一流の新潮さんですよ。

昨今の編集はまったく質が堕ちたもんだとつくづく感じます。

ベストセラーになった原因は文字を大きく、本を薄く、言葉を喋り言葉にして、お手軽本に仕上げたことでしょうね。

で、内容は...ないよぉ!


日本の知識人によくありがちな、自分は透明人間(つまり、当事者じゃない、日本人じゃない、人間じゃない、あたしゃ神様だよぉ~)の立場に立って色々と述べるけど、頭の中で考えただけの言葉が上滑りして、浅く感じるのは私だけ?

今まで喋ったことをまとめたと言うけれど、読者の立場としては、「売らんかな主義」が見え見えで何だかバカにされた感じ。この本に限らず、昨今の出版社の姿勢に憤慨した私でありました。


この本が売れた理由は、万人が持っている優越感と劣等感を微妙に刺激する「バカの壁」というタイトルもさながら、現代人って誰かに説教されたがってるんだよね。それが何であろうと。

☆☆

著者: 養老 孟司
タイトル: バカの壁
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posionivy
世間の出来事全てを自然科学的な思考回路のフィルターにかけてみるという物の考え方がとても新鮮でした。この人は本当に頭がいいんですよね。だから世の中がバカに見えちゃってしょうがないんでしょうね。歯痒いでしょうね。で、言いたいこと言い放題やってたら、なんだか脚光浴びちゃって。喋ってても書いてても皮肉屋。ふんぞり返ってる型傲慢ではないけど、世の中の人間全員は自分の教え子なんだ!みたいな秀才にありがちの勘違い。 

養老先生、最近なんだか芸能人みたいになっちゃって、私しゃ淋しい。(ちなみに私の出身校は東大医学部ではございませぬ~。え、誰もそうは思ってない?)


著者: 養老 孟司
タイトル: 毒にも薬にもなる話
b-green

j72  

シリーズ本なのですが、バラバラと眼についたものから読んでます^^;(全巻揃ってないもので)。新聞記者だった松本清張の視点から昭和史を振り返る。まして亡くなった松本清張自身が昭和の代表人物みたいなものですから、二重の愉しみです。松本清張の緻密な調査と冷静な視点に注目。

「潤一郎と春夫」

文豪の“妻譲渡事件”として当時世間を騒がせた、谷崎潤一郎と佐藤春夫と谷崎の妻だった千代(後に佐藤の妻)をめぐる三角関係の愛憎と友情の軌跡を書いたもの。自分の妻を友人に譲るという、ただのゴシップを私小説と銘打って文学に変えることが出来ちゃうって事が当時の時代を反映しているし、その二人の作品を列挙してマトメちゃう松本清張も豪い。松本清張は佐藤春夫を崇敬していた分、谷崎潤一郎は好きではないらしく(笑)同じ作家として、男性として、珍しくチラチラと感情が入れながら谷崎批評をしている処が興味深い。これを読めば、谷崎・佐藤両作品を読む手間は省けるぞっ!(てなわけないですが)


「佐分利公使の怪死」

<昭和四年、箱根のホテルで男がピストルを片手に握りしめ死体で発見される。頭部を弾丸が貫通。自殺かと思われたが…。当時の中国関係のキナ臭さ漂う「佐分利公使の怪死」>


帝銀総裁事件と並んで、自殺か他殺かいまだ謎に包まれた事件。松本清張は帝銀事件についても書いている<日本の黒い霧>。冷静な筆致で理路整然と事実を羅列していき疑問を提示。自分自身の推理を述べながらも決して押しつげがましくない。読みながらじっくり謎に想いを馳せていると、まるでミステリー小説を読んでいる気になる。文体は地味でありながら、どんな事件についてでも、すっと頭に入ってくる描写力はさすがです。さて、佐分利公使は自殺か他殺か、読めば読むほど謎は深まる。

banblue

著者: 松本 清張
タイトル: 昭和史発掘 (3)

*この記事は過去記事にリメイクしました。(2005-05-03)

m55  







江戸川乱歩と共に現実逃避にもってこいの怪奇小説家。

なんといっても横溝作品は題名のつけ方がいいよなぁ。
角川文庫によるプロデュースもさることながら(当時の装丁がまたいいんだな)、やはりブームを成した才能は十分あり、角川さんの眼力もたいしたもの。

筋も犯人も憶えちゃっているのに何故か時々また読みたくなるんです。文章自体はとても簡素なのに思わず惹きこまれる語り口。映像化しやすい魅惑的な人物設定。私は読むたびに金田一耕助はじめ、登場人物の役を誰にしようか迷うだけでよいわけ(笑)。

てなわけで今回の金田一君は竹野内豊に決まりっ!紫虹役は、昔は坂東玉三郎だったのですが(玉さまも齢五十を越しました。泣)、他に適役はいないし、ええい、市川染五郎でいいや。。。(いいや、ってアンタ何者?)



☆☆☆☆
著者: 横溝 正史
タイトル: 幽霊座 b-blue