しっかりしていなかったら、
生きていられない。
やさしくなれなかったら、
生きている資格がない。
レイモンド・チャンドラーの最後の作品として、さまざまな反響を呼んだ作品。
確かにそれまでのチャンドラーらしくない部分もあるけれど、
私としてはチャンドラーが自らの死期を悟り、
最後の作品となることを意識して描いたような気がしてならない。
その根拠は、彼の最後の楽園、南カリフォルニア、ラ・ホヤの街を「エスメラルダ」という名にして舞台とし、文中でもラ・ホヤの描写に多くを割いていること。(そしてチャンドラーはラ・ホヤで息をひきとった。)
そして、マーロウの昔の恋人リンダ・ローリングが再登場させていること。
それによって、暗にマーロウのハッピーエンドを示しているのが、嬉しくもあり、寂しくもある。
そして、我が愛しのフィリップ・マーロウさま、私は貴方よりずっと年上になってしまいました。
人生は短きことよ。だから、若いうちに良い小説をいっぱい読んでおこうね!
個人的に、この作品の魅力はエスメラルダの街にあると思う。
主人公となるベティ・メイフィールドは、チャンドラー好みの生意気できつい女というだけで他に魅力がない。
美しいというだけで、これだけ多くの男が彼女を救おうと危険を冒すのが奇異な感じを受けるけど ^^;。こういうタイプって、この時代のマスメディア向けアメリカ女性の典型って感じ。
言い古された表現だけど、
マーロウのダサいかっこよさ、男気。
美人で生意気で可愛い女たち。
熱くて優しい男臭い男たち。
古き良きアメリカの匂いへようこそ!
著者: レイモンド・チャンドラー, 清水 俊二
タイトル: プレイバック
☆☆☆☆
著者: Raymond Chandler
タイトル: Playback



