気くばってみましたけど何か?

先日、テレビを観ていたら、懐かしい人が出ていた。

一世を風靡した(笑)、鈴木健二元NHKアナウンサー。


雰囲気や声までが変ってしまって一瞬誰だかわからなかった。

でもお元気なんですね。


そこで、とり出しましたるは、彼のベストセラー「気くばりのすすめ」(1982年)


上っ調子な司会者ぶりがなんとも嫌いだったのですが、この本はなかなか真面目なことを書いてらっしゃる^^;。


現在ちまたで流行の啓蒙書は、アメリカのハウツー物やセミナー物の流れを受けて、どうしても技巧的な話が多い。

つまり、こうすればこうなるから得だ!という打算方式である。

それはそれで分りやすくていいんだけれども、あまりにも背中を押されると、第一線をちょっと退いて休憩中(のつもり^^;)の私には読んでいても疲れる。


当たり前のことを当たり前に語る方法は、今じゃあまり見向きもされない。

意表をつくタイトル。

才能の競演、本のデザイン。

心を掴んで財布を開かせようとする、しのぎを削る宣伝広告。


そこへいくと、この時代の本は、まだのんびりしたものだった。

この本は、啓蒙書でもなく哲学書でもなく、人生の先輩つまり、おじさんのアドバイスである。

そんな中で、面白い話があった。


世界有数の巨大企業、アメリカのGM社では、社長昇格のためのテストがある。

そのテストに合格したものが社長になれるというわけだ。

そして、そのテストの問題とは。。。


「シェークスピアの作品から一冊を読んでレポートを書くこと」なのだ。

ただそれだけ。


このテストの狙いはなにか。

人間理解なのだそうである。


<この本の中に登場する人物たちの心も理解できないようでは、数十人、数百人、数千人、数万人の社員の心を理解することはできないだろう、>


ふ~ん。さすがGMだなあ^^;。

アメリカでは大学の入試のときにも大きく左右されるのは、レポートの優劣である。

詰め込みや暗記による、答えが一つしかない回答ではなくて、アナログ的な思考能力も重視されるテスト。


ここにアメリカの底力と懐の深さを感じた。


。。。って、また話が脱線したじゃねえか!(汗)

あたくしって云いたい放題で、ちっとも気くばり出来ませんのよ。(*^. ^*)オホホホ!

よっしゃ!書いてみようかな。

シェークスピアの読書感情文♪(笑)

鈴木 健二
気くばりのすすめ (〔正〕) b-green

編集後記

本の画像を上げていましたけど、どうも鈴木さんのカメラ目線がイヤ!(笑)

ってんで、画像は消しました^^;。

どんな顔か見たい人は、上の<気くばりのすすめ>を押せば見えますけど、お勧めはしません。(笑)


n3

昨日の記事 の続きです。

カリフォルニア州に訪れた開高氏が語るのは、

ウィンチェスターハウス 女の狂気

ウィンチェスター銃の開発者の息子の未亡人サラは、夫の死後、一軒の8部屋ある農家を買い取り、1884年から38年間にわたり、13人の大工を屋敷に住まわせて、一日24時間屋敷の増築をさせたそうである。

その総工費は当時のお金で550万ドル。


部屋数160 窓の総数10,000 ドアの総数 2,000

ありあまる財力を死ぬまで家に注ぎ込んだサラの気まぐれは、まことにつましいかわいい狂気。

だと開高氏は語る。


政治にも男にも手を染めずに、家の増築だけに没頭したサラは、男の目からみればつましくかわいくみえるのかもしれない。野望というものがないから。

でも、私にはとっても哀しくみえた。
彼女の孤独な寂しさが、居てもたってもいられないほど、彼女を悩ませたのではないかしら。
気が遠くなるような遺産と引き換えの孤独。。。

* * *

ウィンチェスターハウスは幽霊屋敷としても有名である。

サラはやっと授かった娘を生後一ヶ月で亡くしている。

次いで、ウィンチェスター銃の開発者である舅の死。

そして、最愛の夫の死。


愛する家族を次々と失ったサラは、霊媒師に云われるがままに、西の地に家を買い、増築を重ねた。

ウィンチェスター銃のもとに斃れた人々の怨念から逃れるかのように。

狂気のごとく。


怨念から逃れるために行なった行為が、自らの怨念の虜になってしまうなんて、あまりにも哀しい。
彼女の魂は癒されたのだろうか。

☆☆☆☆

開高 健, 高橋 昇
オーパ、オーパ!!〈アラスカ篇 カナダ・カリフォルニア篇〉 b-red


編集後記
そういえば、爆弾製造業の父を持つノーベルは、ダイナマイトを発明した後、世間からの糾弾をかわす為に、ノーベル賞を設立したという話を聞いたことがあります。

なにやら、ウィンチェスター家と似たような話ですね。

PC激重で、絶不調です。

しばらく、動けないかもしれません。(泣)

11053

開高健といえば、高倉健と並んで、男の憧れ。(笑)

男を魅了する男。

とにかく男性ファンが多いですよね。

なんでだろうな~?
まさか高倉健と間違えちゃう人はいないだろうけど、

「このおっさんのどこがいいのかしら?」

と、まったく理解できずにおりましてん^^;。


で、過去にぐたの所蔵する開高健の本をほとんど処分してしまったあたくし。(汗)

「それ、ほかすんか?」

「だって、もう読んだんでしょ?」

「ううう、う~ん。」

「こんなに本があったら、私の本が入らないじゃないのっ!ぐおりゃ」

((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル

恐るべし、鬼嫁兼家事手伝い程度だったあたくし^^;。

(現在は鬼嫁兼家事手伝い程度兼鬼母に昇進した♪)

ところが、また性懲りもなく買ってあったんですわ。

「オーパ」の代わりに「オーパ、オーパ!!」かよ!

しつこい!(爆)

でも写真がついているので覗いてみた。アヘアヘ♪(←単純な奴)

何事であれ

ブラジルでは驚いたり感嘆したりするとき「オーパ!」と言う。


ふ~ん。

こりゃ面白い!

開高健さんが世界中を旅して、食べて遊んで見て釣って飲んだお話なんですね。


多忙な男の見果てぬ夢を健さんが代わりに体現してくれてるわけだ。(笑)


冒頭にある文が、一言で表してくれている。

大人と子供のちがいは

持ってる玩具の

値段のちがい

だけである。   

           

         ―アメリカ・無名氏―


云いえて妙。

うんうん、苦しうない^^♪


後半へ続く。(だぶん^^;)


蛇の足

開高健はかいこうたけしと読みます。

読み間違いが多くて、ご本人も困っていたらしいですわ。

開高閉口、なんちゃって。(←懲りてない^^;)

開高 健, 高橋 昇
オーパ、オーパ!!〈モンゴル・中国篇・スリランカ篇〉

↓併せてどうぞ!(笑)
沢木 耕太郎, 福山 小夜
冬の旅人「高倉健の肖像」 b-blue
autumn
かっこ満点中身0点!
なんて、もう死語でしょうかねぇ?(笑)

つまり、見かけ倒しとか、張りぼてとか、上げ底とかいうことですわね。


ごくごく普通の女学生(←これも死語^^;)が、渋谷・原宿辺りでスカウトされて、プロたちの手によって華麗に変身するように、本の世界だって、そういう作品は多々ある。


ところが、活字というのは厳しいもので、いくら本の装丁を変えたり、話題を作ったり、加筆訂正したり、はたまた作家までが、イメチェンしてナウい格好(爆)で出てきたって、一度印刷されてしまった作品は、なかなか取り返しがつかないのだ。


それでもやっぱり、
素敵な装丁や変わったデザインに惹かれて、ついつい買いたくなる本もある。

「寄ってらっしゃい見てらっしゃい!

あ、そこの綺麗な奥さん♪今日はいいシャケが入ったよ!」

「あらそうお^^? じゃあ頂くわ♪」


これは、鮭買い。

あたくしが言いたいのは、ジャケ買い。(さっぶい!)

まったく、回りくどい奴。。。




読む暇がないのに、一応取り揃えて悦に入りたいのは、京極夏彦。

京極 夏彦
文庫版 塗仏の宴―宴の支度



伊集院静とコンビの長友敬典の装丁もリマーカブル。

伊集院 静
ジゴロ

長坂秀佳の弟切草も、こわごわ見入る。

長坂 秀佳
弟切草



夢枕獏の陰陽師といえば村上豊

夢枕 獏
陰陽師(おんみょうじ)


キマイラといえば天野喜孝

夢枕 獏
キマイラ〈3〉菩薩変・如来変


馳 星周とクリムトの究極のミスマッチ

馳 星周
楽園の眠り

本屋さんに行くと、ジャケットを見て歩くだけでも楽しい♪

さてさて、今年の秋冬コレクション。

どれにしようかな。

天神さまと神様のいうとおり。。。


註:本日は、レトロ語バージョンでお送りいたしました。


じゃあね、バイビ~!b-blue




編集後記

いつもいつもとってもいいお話で心癒される「don’t worry BE HAPPY」 のおばちゃん♪のサイトで、すごく面白いフラッシュ (注:音声入り) を見せて頂いた。

この面白さは毒者にもお知らせしなくちゃ!と思って、おばちゃん♪におねだりしたところ、心よくTBしてくださいました。(感)

どうか、お願いだから見てみてよ♪

腹筋がつくのは間違いない!

*おばちゃん♪本当にありがとうございました^^!

kansai

美意識の谷崎潤一郎の作品にしては、題名がお粗末だなと思ったが、装丁が気に入ってしまった。

サイズは文庫本。

そのくせ、装丁は単行本造りのぜいたくなものである。

これは、読んでいて手に馴染み、気持ちがいい。


谷崎潤一郎は、美食家としても有名である。

この生粋の江戸っ子は、後年自ら好んで関西に移り住み、そこで亡くなっている。

つまり、関東の味も関西の味も知っているというわけだ。

彼としては、本書で徹底的に江戸前をこき下ろし、上方風味を絶賛している。



その理由はこうだ。


<全体、僕は地震(関東大震災)の目から東京が嫌いになっていた。それには食い物の関係も確かにある。所謂「江戸前の料理」と云うものは僕等の少年時代迄で、今日の東京ではもはや食えなくなってしまった。潮流の具合が変ったせいか、昔のような鰹や秋刀魚や鰯などは近頃とんと見たことがない。>

こてこての江戸っ子の私としては、甚だ面白くない。(笑)

とはいうものの、こてこての大阪人に嫁いだのだから、私だって多少は関西の味の旨さ上品さも知っている^^;。


そして、谷崎のこき下ろし方には、多分に東京もんへの甘えと関西への阿りが見え隠れする。
関西の味には馴染んでも、気風にはなかなか馴染めなかったのかもしれない。

東西味くらべなんて、谷崎潤一郎が好きか、池波正太郎が好きかと問うくらいに愚問であり、関東関西を問わず、世界中どの地域とも味比べなどは愚の骨頂なのである。

谷崎潤一郎だって、そんなこたぁ百も承知なんだろうけど、ただ書いてみたかったんだろう、きっと。(笑)

食通だの美食家だの、しゃらくせえ!

ただの食いしん坊でええやんなぁ。(笑)


そして、どんなに味道楽を尽くしても、結局帰るところは、生まれ育った「味」である。

それでいいじゃないの。

目くじら立てて、比較せずとも。。。


☆☆☆

谷崎 潤一郎
東西味くらべ

編集後記
谷崎潤一郎の旧邸「鎖瀾閣」は神戸震災で全壊し、現在復元運動が行なわれています。
http://sarankaku.cool.ne.jp/ b-red