持続可能な水産業(漁業・養殖)の国際認証制度として、ASC認証、MSC認証がある。
まず、ASC認証とは、水産養殖管理協議会が運営・管理するもので、環境と人権に配慮した責任ある養殖業で生産された水産物であることを認証する制度である。
ASC認証基準は次のとおりである。
1.国及び地域の法律及び規制への準拠
2.自然生息地、地域の生物多様性及び生態系の保全
3.野生個体群の多様性の維持
4.水資源及び水質の保全
5.飼料及びその他の資源の責任のある利用
6.適切な魚病管理、抗生物質や化学物質の管理と責任ある使用
7.地域社会に対する責任と適切な労働環境
対象となる水産物は、サケ、ブリ・スギ、淡水マス、スズキ・タイ・オオニベ、カレイ目、熱帯魚類、ティラピア、パンガシウス、二枚貝(カキ、ホタテ、アサリ、ムール貝)、アワビ、エビ、海藻の12種類となっている。
一方、MSC認証とは、海洋管理協議会が運営・管理するもので、水産資源や海洋環境に配慮し適切に管理された持続可能な漁業に対する認証制度である。
MSC認証基準は次のとおりである。
1.資源の持続可能性
過剰な漁獲を行わず、資源を枯渇させないこと。
枯渇した資源については回復を論証できる方法で漁業を行うこと。
2.漁業が生態系に与える影響
漁業が依存する生態系の構造、多様性、生産力等を維持できる形で漁業を行うこと。
3.漁業の管理システム
地域や国内、国際的なルールを尊重した管理システムを有すること。
また、持続可能な資源利用を行うための制度や体制を有すること。
いずれについても、認証を取得することで認証水産物を使用した商品に認証マークを表示することができる。
詳細なことについては水産庁のこちらのサイトをご覧ください。
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