私は、個人的には山東昭子参議院議長のような情感が籠った熱い演説の方が好きだが、参議院議長としての締めの挨拶としてはちょっと熱すぎたかも知れない。
山東さんの最後の挨拶は私の気分とピッタリくるものだったので、私は大いに拍手をしたが、違和感を感じられた方も相当おられたようなので、やはり演説は結構難しいものだな、と改めて学んだ次第である。
万人受けするような演説は、メリハリがなく、無難だが、感動を呼ぶことは滅多にない。
日本の国会議員に対するゼレンスキー大統領の演説は、よく練られたものだったが、他国の国会議員に対する演説よりはグッと抑えた、無難なものだったようである。
まあ、野党の皆さんや一部保守派の皆さんがあれこれ騒いだために、演説のトーンを一段も二段も落とされたのではないか。
日本の国会議員に対する演説の後で、ゼレンスキー大統領はフランスの国会議員に対してオンラインで演説されたようだ。
どうもこちらの方が格調が高かったようである。
まあ、相手(聴衆)のレベルに合わせて演説をされた、ということだろう。
そういう意味でも、ゼレンスキー大統領の演説は聞き甲斐のある一級品の演説だ、ということになるだろう。
さて、今の日本にこれだけの演説が出来る政治家はおられるのかな。