世が世なら日本最初の総理大臣になったかも知れない福島瑞穂さんである。
いくら社民党が次の衆議院選挙で当選者を出すことが難しいということが分かっていても、さすがに立憲民主党の傘の下に入って選挙戦を戦う気にはなれなかったのだろう。
思ったほどには人気が上がらず、党勢も衰退する一方だったようだが、社民党の掲げる社会民主主義の旗はそれなりの歴史と伝統があり、社会民主党の正統な継承者としての福島瑞穂さんとしては、自分の代で社会民主党の灯を消すわけにはいかなかったのだろう。
福島瑞穂さんをちょっとだけ見直した。
選挙至上主義に走りがちな人たちに、待ったをかけたのだから、大したものである。
社会民主党に残る国会議員は福島瑞穂さん一人になるようだが、それはそれで結構なのではないか。
党大会が4時間にも延びた、ということも決した悪くはない。
怒号が飛び交った、という話も聞こえてくるが、それだけ活発な議論が党大会という開かれた場で展開されたということだから、社民党の組織はそれなりに健全だということだ。
立憲民主党に合流する方々が将来どういう役回りを果されるか分からないが、福島瑞穂さんは社民党の消滅(自滅と言った方がいいかな?)を救った社民党最大の功労者として社民党の歴史に燦然と名前を残すはずだ。
永田町には、こういう人も必要である。
もっとも、その主義主張に賛同することはないが。