本人には耳当たりのいい話しか届かないもの。参謀の大事な役割は、本当のことを本人に伝えること | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

本当のことを言ってくれる参謀やご意見番は、大事にした方がいい。

色々なタイプの側用人がいるだろうが、側用人は必ずしもご主人にすべてのことを伝えない。
本人が分かっていれば、もっと違った対応をしただろうに、と思うようなことは沢山ある。

側用人が権力を持ち過ぎると、側近政治の弊害があちこちに出てくる。

側用人がご主人に伝える情報を自分なりの勝手な判断で取捨選択してしまうから、そういうタイプの側用人を抱えたご主人は、ある意味でずいぶん気の毒である。

側用人に全幅の信頼を置いているわけではないと思うが、強いご主人は自分の過ちを認めるわけにはいかないので、ついつい突っ張ってしまう。

もっと強い人は、自分の過ちに気が付いた時は、結構素直に過ちを認めたり、もう少し柔軟な対応をするものだが、まだそこまでの強さはない、ということだろう。

件の富山県知事選挙で私が言及した選挙参謀というのは、その種の高級参謀、いわゆる軍師と称される方々のことであり、現職知事にはそういう参謀なりご意見番がいないためにご本人に本当の情報が入っていなかったんじゃないかな、という程度の指摘である。

耳当たりのいいことしか言わない人ばかり重用していると、本当の話が本人には伝わらないことがある。

安倍さんには、菅さんという番頭がいた。
菅さんは、決して耳当たりのいいことしか言わない存在ではなかったはずだ。
時々本当のことを言うから、時には疎まれる。

安倍政権が長続きした背景には、そういう事情があったはずだ。

ご承知のとおり、菅さんには菅さんがいない。

それが、菅さんの最大の弱点だろう。
まあ、皆さん、よくご存知のことだろうが・・。