ヨーイ・ドンのドンが鳴ったようなものである。
これでスタートを切らないようであれば、まず劣勢を覆すことは出来ない。
現職の皆さんは、皆、自分の手柄のように触れ回るだろう。
気の毒だが、挑戦者の皆さんには有権者に誇れるようなものが何もないはずだ。
来るべき衆議院選挙は、現職の皆さんに圧倒的に有利になる。
安倍内閣の支持率が一時際どいところまで落ちてしまったが、緊急事態宣言の解除と第二次補正予算の成立で息を吹き返したような印象である。
通常国会が閉会になると、特段のことがない限り政権与党が窮地に追い込まれることはない。
評判が芳しくない大臣は更迭してしまえば、大体はそれでお終いである。
来るべきグレート・セットに備えて、如何にも自民党は着実に態勢を整備しつつあるようである。
10兆円もの予備費が認められている、というのが内閣の最大の強みだろう。
我が世の春を享受していたと思われる経産省の方々は一転してピンチを迎える。
これから前面に出てくるのは、来年度の予算編成を仕切る財務省だろうと思う。
マイナンバーへの銀行口座紐付けなども一気に進むだろうと思っている。
官邸内での力関係も大分変りそうだ。
二階幹事長が石破氏のパーティでの講演を引き受けた、というニュースは、自民党内で新たなうねりが起きている証拠だと見ている。
一方、野党の中では、そういうダイナミックな動きはまったく見られない。
相変わらず同じところをただグルグルと回っているような感じである。
元気がいいのは、宇都宮氏の陣営で主導権を握ることに成功した共産党だけで、立憲民主党には一時の輝きが見られない。
多分、東京都知事選挙が終わっても、基本的な構造は変わらないはずである。
さて、無所属を選択した方々や東京都知事選挙で自主投票を選択した国民民主党の皆さんはどうすべきか。
新たな結集の軸を見出すことが出来るようだったら、その方がいいんじゃないかしらと思うが、東京都知事選挙が終わるまでに何らかの結論が出るか出ないか。
出ない可能性が高いので、今は、何も期待しないことにする。