火消し役の方の次の一手は何か | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

今回の火消し役がどなたなのかまだ分からないが、どうも菅さんではなさそうだ。

採決強行を見越しての付帯決議案の作成に奔走していた自民党、公明党、維新の実務担当者には事前に何の情報ももたらされていなかったようだから、国対はもとより各党の執行部の皆さんも今回の見送り決定は寝耳に水のようなものだったのだろう。

少なくとも、今回は、公明党や二階さんが動いたようには見えない。

したがって、公明党や二階さんが火消し役を引き受けたとは言えそうにないのだが、それでも、実際に火消しの仕事をするのは二階さんだろうから、結果的には今回も火消し役は二階さんだ、ということになるのかも知れない。

官邸の皆さんは、黒川東京高検検事長の定年延長の閣議決定がここまで大きな問題に発展するなど考えていなかったような印象である。
多分、法務省の事務当局も殆ど何の詰めもしていなかったのだろう。

こういう状態であるに関わらず、法務大臣として国会で何らかの答弁をしなければならないのだから、法務大臣の森雅子さんは実に気の毒である。
手順を間違えていました、と言ってしまえば、多分、後は楽なはずだが、そう言えないところが実に辛い。

大抵の問題はなんとかかんとか理屈を付けて凌げてしまうことが多いのだが、さすがにこの問題は、ここまで火の手が大きくなってしまったからでは手の付けようがない。

燃え尽きるまで堪えるしかありませんね、というところだ。

しかし、今国会での採決が見送りになった、ということは、森雅子法務大臣にとっても悪いことではない。

臨時国会に継続審議ということになるのだろうが、臨時国会で検察庁法改正法案を審議する頃には、黒川東京高検検事長の延長後の高検検事長の任期は終了しているはずである。

まあ、黒川東京高検検事長の処遇をどうするのか、は、引き続き大きな問題になるだろうが・・。