この人には、まず敵いませんねー井戸まさえさんの「無戸籍問題の今を考える」という講演を聞いた | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

立憲民主党の支部長で次期衆議院選挙の候補者になる人だから、自民党の元衆議院議員である私がこの人を応援していると聞くときっと変な顔をされる方もおられると思うが、私はこの方には何とかして国政の現場で働いていただきたいと願っている。

井戸まさえさんである。

法律家ではないが、普通の法律家よりも戸籍法や戸籍に関する各種の司法手続きや行政手続きに通暁されており、親族法についての理解は、一般の学者・研究者と言われる方々よりも深いのではないかと思っている。
一般にはジャーナリストとして通用していると思うが、現在東京女子大学の大学院の博士課程に在籍されており、いずれは学者・研究者のトップクラスにランクインされるはずの方である。

兵庫県議会議員、衆議院議員も経験されているから、一応政治家としての顔も持っておられるが、元々はジャーナリストで、かつ無戸籍問題に特化した市民活動家ということになろうか。

昨日、私が所属している東京弁護士会の法友会の中の緑新会という会派の勉強会があり、井戸まさえさんが講師として呼ばれていた。

若手の弁護士を前にどんな話をされるのだろうか、と思って、当初の出張予定がキャンセルになったのを幸い、井戸まさえさんの話を聞きに行った。

無戸籍問題に関わるに至った経緯や、無戸籍によって人がどんなに不便を味わうか、役所の窓口が無戸籍者に対してどういう対応をしていたか、裁判所がどういう対応をしていたか、無戸籍者の抱える法律問題に普通の弁護士がどう対応していたか、などを具体的に詳述していただいた。
日本全国の無戸籍者のために自分の体を張って戦い続けてこられた本物の実践者の話だから、実に深い。

うん、この人には敵わないな。

何年か後には井戸まさえ博士と呼ばなければならないのだが、今は、ただの井戸まさえさん。

講演を聞くことが出来てよかったと、改めて思っているところである。