正直過ぎる金田法相。知らないことでも知ったかぶりをしなければならないことがある | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

金田法務大臣には荷が重過ぎたのだと思うが、しかしどんなに荷が重くても引き受けた以上はそれなりの務めは果たしてもらう必要がある。

法務族でも法曹でもない元参議院議員・現在衆議院議員の金田さんに、ご自分が当時所属していなかった11年前の衆議院法務委員会での審議状況や当時の議論の詳細について聞いても答えられないのは当然なんだが、しかし聞かれた以上は単に知らない、と木で鼻を括ったような物言いをしてはならないことは常識だろうと思う。
知らないなりに、検討中の法案の内容について真摯に答える必要がある。

法案の詳細の内容が固まっていないから、法案が国会に提出されてから法務委員会で質疑の対象にしてください、と懇願したくなるのは分からないではないが、国会議員の質疑権を封じ込めるようなことはやはり許されない。

金田氏について法務大臣としての適格性を問題にする向きがあるが、金田氏以外の誰が法務大臣に就任しても、特に勉強していなければ同じようなことになる。
金田氏が不適格で、それ以外の人が適格だ、と言うほどの差異はない。

たまたま金田氏は法務大臣を引き受ける時の心構えが不十分で備えが出来ていなかっただけで、本質的に法務大臣として不適格とか不適任というわけではない。
ここで金田氏を更迭したからと言って、金田氏以外の誰かが上手に法務大臣の職責を果たせるという保証はどこにもない。

ここは、心を入れ替えてしっかり勉強し、誠実に国会の審議に臨まれるのがいいだろう。

国会議員である大臣が事務当局に頼り過ぎて、自分で法案の中身を十分に理解しないで国会の信義に臨もうとしたのがそもそもの誤りである。
まだ、間に合うはずである。
大いに頑張られることだ。