今日は、何の日として記憶されるか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

昨日の12月8日は日本が真珠湾攻撃に踏み切った日であり、日本が太平洋戦争に突入した運命の日だということは皆さん、ご承知のとおりである。

若い方々が日本の現代史を知らないことの例証として、かつて永田町界隈で流布していた話として、通学中の学生たちがこんな話をしていた、とという話があった。
何かの本に出ていた話のようである。

「日本とアメリカが戦争したことがあるんだって。」
「へー、そうなの。で、どっちが勝ったの?」

とても信じがたい話なのだが、そうかも知れない、と思わせるところにこの話を紹介した人の話の巧みさがある。

日本は宣戦布告をしないでアメリカを攻撃した卑怯な国、という宣伝がアメリカでなされたり、いやアメリカは日本の暗号を解読していて真珠湾攻撃を知っていた、日本の対米開戦はアメリカが仕掛けたものだ、日本の戦争は自衛のための戦争だった、などと一時様々な議論を呼んだものだが、今日の日本ではこういった議論は影を潜めたようである。

昨日の12月8日は真珠湾の日、ということで、アメリカの国民も日本の国民も淡々と受け止めているように思える。
勿論、戦後生まれの私もその一人。

時は、すべてのことを包んでしまう。
過去は過去として、私たちは現在に生きていかなければならない。

かつて最大の敵国であったアメリカと日本が、今は最大の同盟国。

最大の敵対関係から最高の友好関係に変わり得ることがある、という証左である。
昨日の敵は今日の友、という言葉は、現在の日米関係に一番当て嵌まりそうである。

しかし、この関係がいつまでも続くという保証がないことも私たちは知っておかなければならないだろう。
良好な関係を築き、これを維持していくためには、それなりの努力がいる。
安倍総理は、そういう意味でよく努力していると言っていいだろうと思っている。

昨日の12月8日は、真珠湾の日。
リメンバー・パールハーバーの言葉に、復讐や怨念というニュアンスが籠められなくなったのであれば、これはこれまで営々と積み上げられてきた日本外交の大きな成果だと言っていいだろう。

さて、今日の12月9日は、どういう日として後世に記憶されるのだろうか。

日本ではTPPが承認され、TPP関連法案が成立した。
韓国では、朴槿恵大統領の弾劾決議案が採決される(可決したそうである)。

色々な意味で大変な日である。
その時歴史が動いた、ということになるのか、それとももっと大きな世界のうねりの中で最終的に埋没してしまう日になるのか。

中にいる私たちには、なかなか分からない。