ワシントン大学に留学中の鴇田くに奨学基金第5号奨学生からのシアトル便り | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

鴇田くに奨学基金第5号奨学生の田代さんからシアトル便りが届いた。

今日は、奇しくもビヨンドXプロジェクト全体会議の開催日。
どうやら今日の全体会議の開催を念頭に、ワシントン大学留学日記を書いて送っていただいたようだ。

今日の全体会議では、奨学生の皆さんからそれぞれに近況報告があったが、皆、それぞれに面白い。

山川草木悉皆我師

どこにいても学べるし、どんなことからも学べる、そして、誰からも学ぶことがある、ということの一つの証左だと思うので、皆さんにご紹介しておく。

以下、「笑顔とやる気の伝導師、ビヨンドXプロジェクトのブログ」より引用:

「℃ ⇔ ℉ 和して同ぜず
2016-10-15 02:54:56NEW !
テーマ:ブログ
お久しぶりです。Seattleからこんにちは。
何故更新が途絶えたかと言いますと理由が複数あるのです…
 
ある朝目が覚めると喉に激痛が。そして頭も痛く、寒気がしたのでホストマザーに「ねえ、今日すっごく寒いね」すると「ん?今日は最近の中で一番温かい日だよ」と。一応体温計を借りて測ってみると101.6℉と表示され、Fahrenheitに疎い日本人の私は彼女に「この数値って高い?」と聞いたところ「んー、まあ少し熱っぽいけど平気よ!学校頑張ってね。」と。
「あ、そうなんだ。微熱程度か。外気温が高いのと、毎晩使用している電気毛布のせいかな。」ととりあえず1時間目の授業まで時間がなかったので彼女の言葉を鵜呑み?信じて学校に行きました。
 
日本だけでなく中国や台湾でもCelsiusを用いており、彼らも℃の方が親しみがあるようですが、一人ABC(American Born Chinese)の友人がどちらの単位にも精通しているみたいだったので相談すると「What the hell? (なんてこった!)それ大体39℃くらい熱あるよ」と。
 
どおりで常に鳥肌が立っている訳です。アメリカ人の平熱は日本人と比べて高い為私のホストはそう言ったのでしょう。さあ、その後私はどのような行動をとったかと言いますと、とりあえず学校のいわゆる「保健室」に行ったのです。(私は小学生の時から保健室が大好きで小中高そして大学まで何故か保健室に魅了されています(笑)あの独特の香りと、保健の先生の包容力?のような温かい対応と、温もりのある部屋と、そして横になれるベッドが大のお気に入りです…)
このような「THE・保健室」という固定観念を持ったままアメリカの大学にある保健室に行くとさあどうなるでしょう。答えはそう、Culture differenceの宝庫だったのです。まず入るとホテルのカウンターのようなデスクで綺麗な女性が「予約は取ってある?それとも予約なしで来たの?」と尋ねてきました。「…?予約?」(笑)
 
その後「予約なし組の待ち時間」という表示のもとイスが並べてあるスペースで待ったのです。イメージするなら銀行で札を引いて、番号が呼ばれるのを待つスペースのような感じです。さあ私の番、すると個々に仕切られた個人ブース(これまた銀行のような感じ)でそこにいた男性との会話が始まりました。
 
「はい、まずそこのマスクしてー。」
「次、学生証と保険証見せてー。」
「はい、次。生年月日、住所、氏名、年齢、学年、電話番号言ってー」
 
私は「なんか就職活動みたい…」ただでさえのどの激痛で声がガサガサで、その上英語の発音をしっかり大きな声でしないと(両隣のブースの声でかき消されてしまうので)本当に辛かったです。一応言いたいことは全て伝わったようなのですが、そのあとはもうクタクタ。これ何?本当に保健室?という疑問を持っていたところ「じゃあお大事にね」と。
 
待ってください。「どこかに横になれる場所はないの?」と聞くと彼は目が点に。
その瞬間「ああ、私の保健室の定義は私だけが持っているものなのだ」と確信しました。アメリカ人の友人にこの話をすると「保健室で寝る!?そんなことしたことないよ」と言われ、これまた衝撃です。結局彼は「集中治療室なら空いてるよ」と提案してきたので、本格的な医療器具が揃っている(私のイメージする保健室とは全く異なる)部屋で仮眠を取らせていただきました。ありがとうございます。一生忘れることのない、いい経験になりました。
 
出来るだけ風邪をこじらせないよう、家では常に暖炉の近くにいるようにしています。
また防寒もしっかりしているのですが、やはり睡眠時間の不足が原因です。反省しています。
 
Seattleは今3つstormが来ているのでもう土砂降りの毎日です。天気予報ではanchor(テレビやラジオのキャスター)がSeattleはこの先もずーーーっと雨。と表を見せ、それが12日先まで雨マークで私はがっくり。
 
ちなみにここでもCulture differenceです。もともと何度かアメリカに行ったことがあったので知ってはいたのですが多くの人は傘をさしません。霧雨程度なら私も理解出来るのですが、この嵐のような土砂降りの中でもフードをかぶって終了です。朝教室へ行くと、彼らは「もー、この天気最悪ね。ビシャビシャよー」と言っているのを耳にしますが、「傘させばいいのに」の疑問。
 
そこでねえねえどうして?と理由を聞いてみると「例え服が濡れようと、雨で服が重くなろうと、傘をもつよりはマシ。持つの面倒じゃない」と言われ、私は世の中にはいろんな考え方があるなあ。とつくづく感じているのです。(個人的にはジーンズが濡れて重くなる方がよっぽど嫌な感じです。いずいですよね。←東北弁です(笑) このようなちょっとしたことでも毎日が文化差を感じるいい経験になっています)
 
昨日ある日本企業がUWに来て会社説明会を開催して下さいました。そこで何度も採用担当の方が口にしていたのが、「あなた方のような語学力に優れている学生はもちろん一緒に働きたいと感じるのですが、我々が何故あなた方を要しているかというと、それはやる気と柔軟性です。
 
日本からアメリカの大学に入学あるいは留学することは決して簡単なことではなく、日本での勉強やその他のあらゆる仕事ややらなければならない事と並行してUWへの準備を進めてきたのですよね。我々は君たちのやる気や挑戦するという強い志、そしてそれを実行するという行動力が欲しいのです。それに加えて、人種の坩堝と言われているアメリカでの大学生活を送る中で「日本人としての自分とはいったい何なのか、日本はほかの国と比較して何が優れて何が劣っているのか、他国との差異に一体どのように対応していけばよいのか」を常々感じていると思います。そのような生活を送る中で柔軟性を養い、そして「自分」を持ちつつ「他」を考慮し受け入れることの出来るopen mindな人材が(特に今日のグローバル化が進む中で)必要不可欠なのです。」
 
私の(最も?)好きな言葉に「和して同ぜず」があります。
理由は2つ。1つ目が世の中は決して一人では回っておらず、常にチームや周りとの共存や協力が求められます。和を大切にしていく中で、その中でも自分を見失ってはならない、自分の軸は常に持ち続ける事、このことがいかに難しく、そしていかに大切かを今まで何度も経験してきました。
2つ目は単に「和」という漢字が好きだからです。自分の名前と共通していると何だか親近感?温かいものを感じます。名付けてくれた両親に感謝ですね。
 
和して同ぜず、この言葉を自分の胸にいつも抱えながらまずは体調を治します(笑)
それでは単語いきますね。
 
●Melting pot(人種の坩堝)
→人権、移民問題についての授業でも何度もこのワードを耳にします。
 
●hot pot(中国や台湾の鍋料理)
→ダウンタウンに行くとhot potと掲げてある鍋料理屋さんがずらり。
タイスキ(タイの鍋)と日本のしゃぶしゃぶ?を足して2で割った料理です。説明が難しい…
 
しばらく更新できずごめんなさい。
まさかの風薬を日本から持ってき忘れるという失態をしてしまったため、長引いている風邪ですがハニーレモンで早く治します。
 
日本の皆さん、おやすみなさい。
“Good night and sweet dreams to all of you"」