これからが民進党の本当の危機管理 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

民進党の代表選が終わる前に事実が公表されたのは、よかったと思う。

ギリギリ、セーフかな、というレベルだが、本当のことが分からないままに蓮舫さんが民進党の代表に選ばれたら、民進党の支持者の中からも大ブーイングが起きた可能性がある。

蓮舫さんの今日の記者会見によると、昨日の段階で蓮舫さんに中国(中華民国の趣旨)の国籍が残っていたことが明らかになったようだ。
日本として台湾を国家として認めるかどうかという実にセンシティブな問題が関わっているから、蓮舫さんの二重国籍疑惑問題についての法的見解を明らかにすることは難しいな、と思っていたからこれまでこの問題についての踏み込んだ発言は差し控えてきたのだが、蓮舫さんの今日の記者会見でどうにか一つの関門を突破できたようである。

念のため、と思って提出したと言われている蓮舫さんの台湾に対する国籍離脱届けがここで生きた。

あやふやな自分の記憶やあやふやな知識で物事を極め付けるようなことは止めておいた方がいい、というのが私の基本方針なので、自分自身が思い描いていたことと違った事実が明らかになった場合に備えて二重、三重に手を打っておく、というのは弁護士としての常道で、蓮舫さんはどうやらこれに従ったようである。

よかった、よかった、ととりあえず申し上げておく。

しかし、蓮舫さんにとっても民進党にとってもこれからが正念場である。
まあ、棘の道を歩くのだと覚悟されておくのがいい。
棘の道を無事歩み切れば、蓮舫さんは見事に逆境を乗り越えた、国際化社会にふさわしい女性政治家の一人になる。

二重国籍だった人が日本の国会議員になり、大臣まで務めていた、というのだから、これはビッグニュースである。
日本と中華民国だけでなく中国との三重国籍だ、などという話まで飛び交ったくらいだから、蓮舫さんという日本の政治家は国際社会にまでその名を轟かす存在にまでなったということだ。

多分、歴史に残るような話である。

蓮舫さんは今日の記者会見で代表選挙からの撤退はしない、と表明されたようだ。
既に昨日で民進党の一般党員やサポーターの方々の郵便投票の受付が終了しているそうだから、まあ、これでいいのだろう。
後は、民進党所属の国会議員の方々がどう判断されるかである。

私は、逆境に陥った人を見るとついガンバレ、と声を上げたくなる性分だから、蓮舫さんにも民進党にもガンバレ、と言いたくなる。
どこまで棘の道が続くのかは分からないが、へこたれないことである。

ガンバレ、ガンバレ。