並んだ、並んだと喜ぶのはいいが、どうやらあさってを向いて走り出しているぞ | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

増田さんの応援部隊の中にも私の大事な若い仲間がいるので、本当のことを書いておく。

組織力がある自民党のことだからどんな選挙でもそこそこの成果を出せることは間違いない。
軍艦だ、と言われるくらいに大変な組織のバックアップがあるのだから、どこの会場に行ってもそこそこに人は集まる。
特に個人演説会場などは国会議員、都議会議員、市町村区議会議員の支持者の人たちで簡単に埋め尽くすことが出来るから、如何にも盛り上がっているように見える。

しかし、動員して人を集めてもみんながみんな投票してくれるわけではない。
動員をかけてきた人に対しての義理を果たしただけで、それ以上のことはない。
自分たちにとって死活問題だということが分かれば死に物狂いで応援するだろうが、基本的に同じような政策を掲げている人たちばかりだと誰を選んでもそう大差はないな、ということになる。

業界団体の場合はそうはいかないので、業界団体の会合で支持が拡がるようだと少なくともその会合に出席した人たちの票は確実に入るが、その一方でそういう業界団体の支持を獲得した人の活動はずいぶん窮屈なものになる。

候補者はなるべくフリーハンドでいたいはずだから、あまり特定の業界団体が表に出ることは好まないはずである。
多分、増田さんの選挙は業界団体の色は薄いはずである。
それ相応の盛り上がりを見せていても、それでもって自分たちの選挙運動が着実に成果を挙げてきている、と思わない方がいい。
自民党の国会議員や都議会議員の人たちは来年の衆議院選挙や都議会議員選挙の選挙運動をしているのだ、と考えるくらいで丁度いい。

軍艦だ、戦艦だ、などと言っても少なくとも今回の東京都知事選挙では大して役に立たない。
今朝の読売が世論調査の結果を発表していた。
小池さんと増田さんが並んだ、鳥越さんが一歩退いた、などと報じているが、増田さんが鳥越さんを超えたことは確かだが、小池さんと並んだ、並んだ、などと得意にはならない方がいい。

増田さんの陣営の選挙運動がどうもあさっての方向を向きだしたな、という印象である。
奥多摩をはじめ多摩地区を重点的に回り始めたようだが、どうも一歩も二歩も遅れている。

あれれ、ちょっと慌ててしまっているぞ、今から人里離れた地域に行ってどうする、多くの人と出来るだけ親しく接した方がいい時期なのに、如何に舛添さんが多摩地区に足を運ばなかったからと言って、今から多摩地区巡りをしてどうするの、他の場所に行く時間がなくなってしまうよ、と教えてあげたいところだ。

船頭多くして船、陸に上る、と言うが、増田さんの動きは今一つピンと来ない。
自分で選挙をやったことがないから、増田さんは選対の言うとおりに動いているだけだな、ちょっと気の毒だな、と思わざるを得ない。

まあ、余計なお節介だろうが。