TPPが不調で終われば、結局は中国経済圏が拡がるだけだろう | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

トランプは大変な経済人、大変な企業経営者、大変な富豪だという触れ込みだが、どうも視野が極端に狭いようだ。
何度か倒産した経験もあるようだから、決して経営能力が抜群に高い、というわけでもなさそうだ。

政治経験は皆無だということだから、経済政策、金融政策、外交や国防政策で卓越した手腕を発揮する保証はまったくない。
北朝鮮の頭領と同じように、世界にとって危ないと言えばこの上なく危ない。

トランプはTPPを白紙にすることを宣言しているようだ。

TPPには色々な問題があり、日本は無理にこの枠内に入らない方がいいのではないか、しかし、アメリカの国益を考えればアメリカはTPPに拘らざるを得ないだろうし、日本は無碍にアメリカを袖に出来ないだろうな、と思っているところだが、言い出しっぺのアメリカがTPPの白紙化を言い出すことにどんなメリットがあるのだろうか、と不思議に思っている。

WTOの交渉がまったく進展しないからTPPになっただけのことで、今更TPPに代えてWTOを、などと言ってもまず進展は見込めない。
何も成果が収められないままに、結局は中国経済圏がどんどん拡がることを容認するだけに終わるのではなかろうか。

勇ましいけれど、結果的にアメリカの弱体化を齎すだけではないだろうか、というのが私の感想である。

トランプはトランプでも、どうもエースではないな、というところだ。

まあ、アメリカの人たちが選ぶことだから、私たちが何を言っても何の役にも立たないだろうが、出来ればトランプ氏には政治の世界から退場していただきたいところだ。