米軍基地が日本から撤収したら何が起こるか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

日本がいよいよ自立の時を迎える、と喜んでおられる方がおられるが、さてどうだろうか。

米軍が撤収してしまえば自衛隊がその穴を埋めなければならなくなるのは自然の流れである。
この時とばかりに中国やロシアが出てくるとは考えられない。

日本海はアメリカやロシヤ、中国の潜水艦がうようよしているなどと仰る方がおられるが、アメリカの基地がなくなれば、太平洋はロシアや中国、北朝鮮の潜水艦が闊歩する海域に変貌してしまうかも知れない。

まさかアメリカがそうなることを望んでいるとは思わないが、トランプのアメリカになってしまえばどんなことが起きるか分からない。
日本の米軍基地を失えば、アメリカの国防費は急増するのではないだろうか。

日本列島がアメリカにとっては瓶の蓋の役割を果たしているのだと思うが、トランプのアメリカは瓶の蓋を自ら外そうとするのだろうか。

日本やフィリピンや韓国の基地を失えば、アメリカはアジアを失うのだと思う。

中国の覇権が確立する。
アジアの国々はアメリカを頼りにすることが出来なくなる。
多分、日本も。

中国政府はトランプのアメリカを歓迎するだろうが、バランス・オブ・パワーが崩れて一番困るのは中東問題やテロとの戦いを抱えているアメリカのはずである。
強いアメリカを志向しているはずのトランプのアメリカが招来するのは、軍事的にも経済的にも弱体化したアメリカ、ということにもなりかねない。

共和党の正統派の人たちがトランプ大統領の出現に脅威を抱くのは、当然のことだろう。

日本の国民もどういう選択をするか分からない。
黒船が現れてから確か15年後に明治維新になったはずだ。

今のトランプは黒船みたいなもの。
日本の覚醒にはなるだろうが、世界がどうなるかはまったく分からない。