子どもの喧嘩も子どもの遊びももう大概にした方がいい | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

与野党とも臨時国会開会がないという前提で動いているような感じである。

通常国会が終わったら、それっとばかりに皆さん、外遊や地元回りで忙しそうだ。

維新の党などは国民の見ている前で大立ち回りを演じて周りをゲンナリさせているのだが、相変わらず訴訟だ、刑事告訴だなどと騒いでいる。

こういう騒動で国民に何かメリットがあればまあそれでもよしとするところだが、およそメリットらしいものが一向に見えてこないからうんざりする。
子どもの喧嘩か子どもの遊びか分からないが、もう大概にした方がいい。

刑事告訴などしても上手くいくはずがない。
まさに政党内部の自治の問題なのだから、政党の支配権がどこにあるのかの決着が付かない限り検察当局が動けるはずがない、
それにしても威力業務妨害などとずいぶん大層な告訴をしたものだ。
もともと大阪にあった物を自分の方に寄越せなどと言っても、大阪が本部事務所になっている限り東京に持ってこさせる理屈がない。
事が維新の党の指導権争いにあるのであれば、まずは民事的に決着を付けてから来てくれ、ということになる。

まあ、公党の代表者がわざわざ出向いてきたのだから一応お預かりして検討します、くらいなことは言うかも知れないが、本当に検察庁がこの程度のことで告訴を受理することになると、あらゆる民事的な紛争を検察庁が威力業務妨害で捜査しなければならないことになってしまう。

係争物を占有している者には一応占有権原がある、と見るのが普通である。
占有者に対して業務命令を発してその占有物件の引き渡しを求めることは出来るが、これはあくまで民事的な手続きで行うのが筋で、占有を続けているだけで威力業務妨害だなどと騒ぎ立てるのはやはり度が過ぎている。

真面目な人は物事をとことん突き詰めて考えてしまう傾向があるから、ついつい一線を踏み越えてしまう。
そんなに大した話ではなかったのに、とんだ大騒動に仕上げてしまった。
こういう不毛な戦いは、ほどほどにすることである。
この戦に勝ったとしてもご本人は何も得られないはずなのに。

ああ、気の毒なことである。