いや、警視庁の方々の頭の柔軟さ、発想の豊かさには脱帽する。
東京マラソンの際に警察官を選手と一緒に走らせてテロ等の事態に備えることにした、という新聞報道に接した。
なるほどと思った。
いいことである。
ボストンマラソンでのテロ事件のことを思えば、日本でも世界的に注目されるこういう大きなスポーツイベントの際の警備体制はしっかり整える必要がある。
まして、日本はあの過激なテロ集団・疑似国家イスラム国から日本人をターゲットにしてのテロ予告が発されたばかりである。
治安当局として出来る限りの対策を講じるのは当然であり、まずは目前に迫った東京マラソンを対象にあれこれ知恵を絞るのはいいことだ。
もっとも、警察官がランナーになってしまったのでは、大した警備にはならないのではないかとも思う。
しかし、実際にやってみないと分からないことは多い。
あれこれ問題点を指摘して結局何もやらないよりも、とりあえずいいと思ったことをやってみて、その結果を踏まえてさらに工夫を重ねればいい。
まずは、やろう、と言い出した人の発想の柔軟さ、積極性を高く評価すべきである。
大したもんだ。
このくらい進取の気性がある人だったら、単なる警察官による警備に止まることなく、救急救命士や民間の警備会社、さらにはボランティアのメンバー、医療チーム等を含んだ綜合的な警備と救護体制の構築を考えるはずである。
走る警察官もいいが、走る救急救命士もいいのではないか。
私の提案である。
実際に役に立つのは、医療専門職の救急救命士の方だろうと思っている。
実は、既に1チーム2人の救急救命士が何チームか東京マラソンの沿道に配備されてきている。
別に救急救命士はマラソンそのものに参加するわけではないが、いつでもどこでもどんな事態にも対処できるように、東京マラソンのコースの要所要所を走り回っている。
走る警察官と走る救急救命士。
どっちも役に立つ。
いいことは、どんどん拡げたらいい。