未成年者の国政参加の権利についての根源的な問いだと思う。
なぜ未成年者には選挙運動が認められないのか、なぜ未成年者を選挙運動に駆り立ててはならないのか。
選挙について勉強したい、と申し入れをしてこられた方の質問に対しての答えを考えている内によく分からなくなった。
なぜ未成年者には選挙運動が禁止されているのか。
未成年者の保護のためか、それとも選挙の公正を保つためか。
未成年者には刑事責任が問えないから、未成年者を選挙運動に使ってもいいということにしたら未成年者を駆り出して選挙違反をさせるような陣営が出てくるから、そういうことを防ぐために未成年者は選挙運動が出来ないようにしたのか。
未成年者は、政治的に無能力者なのだろうか。
未成年者には候補者の善し悪し、政策の善し悪しの判断能力がないというのだろか。
未成年者にそんなことを言ったら怒りだすはずだ。
私たちの方が正しい判断が出来る。
大人の方が間違っている。
そのくらいの物言いをする人が出てきてもおかしくない。
まあ、納税の義務も果たしていない未成年者には選挙権を認める必要はない、選挙権のない未成年者が選挙運動をするのはもっての外だ、未成年者はまだ国政参加権を行使できるほどの見識を持っていない、ぐらいの感覚で未成年者の選挙運動を禁止しているのだと思う。
あまり合理性はない。
しかし、現行法では未成年者の選挙運動を禁止していることは間違いがない。
自分の子どもだったらいいだろう、などとつい安易に考えてしまう人がいるだろうが、子どもが未成年だったらやはりいけない。
子どもと一緒に選挙用のポスターに映ることは、どうだろうか。
多分それも子どもを選挙運動に駆り出したように取られるだろうから、止めた方がいい。
今日の取材にどう答えようかと考えているが、どうも未成年者の選挙運動禁止にはあまり実質的な根拠はなさそうだ。
いや、本当にどう答えようかしら。