東京電力福島原子力発電所の放射能汚染水問題は、結構難しい問題だ。
東京オリンピックの誘致を何が何でも実現するのだったら、東京電力原子力発電所の問題を政府の責任で全部片付けておかなければならなかった。
東京電力だけで対処するのはおよそ不可能な事案だから、東京電力の法的整理と放射能汚染水処理問題はすべて国が行うことにするくらいの勢いで臨まなければならなかった。
ちょっと後手を踏んだようである。
ここに来て韓国がまるで日本の敵性国家のような振る舞いをしているのが、実に気に食わない。
東京オリンピックの開催を阻止するためにわざわざ意趣返しをしているような感じである。
この段階で東北地方で水揚げされた魚介類、海産物の全面的輸入禁止を言い立てるのは、明らかに日本の海が放射能まみれになっているということを世界にアピールするようなものだ。
実に意地悪なことをする。
ヨーロッパの国々から見たら、福島と東京は目の鼻の先のように見えてしまうだろう。
これで東京オリンピックの招致が不首尾に終わっても、これはこれで仕方がない。
どんなに日本の治安がよくても、放射能の恐怖には勝てない。
どんなに日本の治安がよくても、どんなに日本の経済力が豊かであっても、首都直下地震の恐怖には勝てない。
東京オリンピックが実現すればそれなりに日本の国民は世界の人をもてなすだろうが、東京オリンピックが実現しなくとももうそれほどには困らない。
オリンピックが観たい人はどんどん外国に行くだろうし、東京でオリンピックが開催されなくても東京に魅力があれば世界中から人が集まってくるから心配することはない。
まあ、期待しないで待つことだ。
来ればよし、来なくてもよし。
夕刊紙が騒ぐほどには、私たちはもう騒がない。