5月30日に弁護士選挙研究会を太陽コスモ法律事務所で開催する。
若い弁護士に参加を呼びかける前に、まずは中核となる弁護士の間で選挙とはどういうものか、弁護士はどういう時に役に立つのか、弁護士はこれからどうすれば社会の求めるニーズに応えて行けるのか、等について勉強しようという会である。
社会的ニーズがないのに、さあ勉強しましょうと言ってもそう簡単には人を集まらない。
社会的ニーズは、実は無限にある。
弁護士でなければ絶対に対処できないことが、それこそごまんとある。
しかし、多くの人はそれに気が付いていない。
その時になってからあたふたしているというのが実情である。
大体の人は、どうしたらいいのか分からない。
分からないでただ無闇矢鱈動き回る人もいるし、分からないままその場に座り込んで動けなくなる人もいる。
みんな分からないから、知ったかぶりの人が幅を利かす。
自信たっぷりに、あれこれ物を言う。
何も言わないよりはいいのだが、時々は的外れのことを自信たっぷりに言うものだから、これを信じた人が大変な目に遭うことがある。
さて、こういう時に弁護士は役に立つだろうか。
経験のある弁護士、目が見える弁護士は役に立つ。
ただの弁護士は、役に立たないか、反って困る存在になる。
正直な弁護士、誠実な弁護士ほどそうなりやすいから、本当に困る。
正直な弁護士、誠実な弁護士にこそ、経験のある弁護士、目が見える弁護士になってもらわなければいけない。
私が選挙に強い弁護士をどうしても作りたいと思う理由は、ここにある。
正直な弁護士、誠実な弁護士は、分からないことは分からないと正直に言う。
絶対にハッタリを利かせるようなことはしないし、そもそもそういうことが苦手な人たちばかりだから、分からないことは分からないと答える。
こういうことはいいですか、と聞いて、分からないという答えが返ってくれば、そこで話はお終いになる。
聞いても分からないのでは、もう聞く意味がないということになる。
これからどうなりますか、と聞かれて、経験のない人、目が見えない人は、大体分からないと答える。
一番知りたいことを誰も教えてくれないのだから、本当に困ってしまう世界である。
正直で誠実な弁護士は、分からない世界をなんとか分かるようにしよう、自分でも分かるようになろうと必死に勉強しようとする。
完全主義の人、潔癖主義の人はとことん勉強しようとする。
ところが、これが実は弁護士を実に使いづらい存在にしてしまう大きな理由の一つになっている。
答らしいものがあるが、必ずしもそれが正解ではない可能性がある、ということが分かっているか否か。
そのあたりの感覚があるかどうかで、使える弁護士になるかそうでない弁護士になるかが決まってくる。
曰く言い難い世界の話である。
そういう世界のことを率直に語ってすぐ呑み込んでくれる、役に立つ弁護士のチームを作り上げたい。
ついでに、選挙に関する動画の投稿サイト、選挙に関する様々な情報のお纏めサイト、さらには
イザと言う時に安心して相談できる役に立つ弁護士のネットワークを構築し、選挙に関するよろず相談承りセンターも作り上げてみたい。
これが、私が今考えていることだ。
今は大して役に立たないだろうが、こういうことは何度も積み重ねている内にとてつもない大きな仕事になっていることがある。
新しい選挙制度研究会はその母体になる可能性がある。
私の直観がそう囁いている。
派閥の秘書会の幹部の方が興味を示されたようだ。
選挙の現場にいる方々のニーズに応えることが出来るようになれば、この仕事にも大きな価値がある。
まあ、やってみる価値はありそうだ。
うっかりして次回の新しい選挙制度研究会の日時を決めていなかったが、次回は6月4日(火)午後2時から午後3時とし、以後隔週火曜日の午後2時から開催することとする。
会場は、いずれもクリエイト紀尾井町の303号会議室である。
相談事のある人は、この研究会に参加されたらいい。
何かしら得られるものがあるはずだ。