国家緊急権に関する国会図書館の研究成果を国政に反映しないのは、実に勿体ない話 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

せめてこのくらいの資料には目を通しておくべきだったと思うが、残念ながら私も勉強して来なかった。

国会議員は概してほどほどに勉強するが、当面する政治課題についての勉強に追われており、国家の基本問題である憲法についての勉強はあまりしていない。
国会における質問なども実際には役所のレクチャーを受けて行うことが多く、付け焼刃の観があることは免れない。

この点、私のブログにコメントを寄せていただく読者の方々の勉強量はまことに凄まじい。
へー、そこまで資料を読んでおられたのか、そんな資料があったのか、と驚くばかりである。
何だか私自身が国会に戻って憲法問題の議論に加わっているような気分になってきた。
これだけ一級資料が揃えば、それなりに的確な判断が出来そうな気がしてくる。

直観に頼って発言してきたことが、大筋においてそれほど的外れではないようだ、ということをこれらの資料を一読して確認できた。
これはいい。
こういう資料を多くの国民の方々が読んでいただいて、そのうえでそれぞれ発言していただくとありがたい。

国会図書館を普通の図書館の一つのように思っておられる方々が多いだろうが、実は国会図書館は普通の公立図書館とは違う。

国会図書館は、国会に付属する機関である。
都道府県立図書館や市町村立図書館と同じような国が設立した国立図書館でしょう、などと考えていたら大間違い。
国会が設置する図書館だから、基本的には国会議員の立法調査に役に立つように作られた図書館である。
実に役に立つ調査をしている。

その調査結果をどうやら国政に活かし切れていないようだから、勿体ない話である。

いい資料の存在を指摘していただいた読者の方に、まずは心からお礼を申し上げたい。

参考:今朝の私の記事に対する一読者の方からの投稿

「Ⅰ 憲法上の国家緊急権」
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/document/2003/1/20030104.pdf

次の文書の一部です。

「主要国における緊急事態への対処 総合調査報告書」
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/document2003.html

2003年国立国会図書館・調査資料」