失敗は早目にしておくに限る。
失敗は小さな内にしておくに限る。
雨降って地固まる、という言葉があるとおり、ほどほどの雨は役に立つ。
日本維新の会が発足早々多少の揺らぎを示しているように報道されているが、これはこれでいい。
これから新しいチームを作っていくのだから、最初は色々思惑の違いや意見の違いがあるのは当然だ。
今の内にしっかり議論して、お互いの信頼関係を強固にして、どんな批判にも堪えられるように足元を固め、政党としての基盤を築いておくことだ。
幸い道州制型統治機構研究会の勉強会は明日引き続いて開催されることになっているので、日本維新の会に参加した現職国会議員と特別会員である元職の私たちとの意見交換の場はこれからも確保されることになった。
国政における日本維新の会(略称、維新)の存在感を高め、維新の基盤をより確かなものにしていくのに私たちの道州制型統治機構研究会の存在は役に立つはずである。
マスコミは早くも維新の中で内部対立か、などと囃し立てているが、心配することはない。
維新の国会議員団が国政の重要課題について勉強するのは当然のことであり、勉強の成果を一つの提言に取りまとめることも至極当然のことである。
マスコミはしばしば意地悪をするから、維新の橋下代表があたかも国会議員団の勉強会の開催や提言の取り纏め活動にクレームをつけ国会議員団を牽制したかのように報道するが、実際のニュアンスは違うはずである。
まあ、結党ほやほやの維新がマスコミの注目を浴び、自民党や民主党に肩を並べる存在であるかのように報道されることは悪いことではない。
悪名は無名に優ると言うから、これも多分維新のマスコミ対策の一環だろうと私は思っている。
普通はいくら宣伝費を費やしても、出来たてほやほやの小さな政党がこれほど大きく報道されることはない。
それが証拠に、日本創新党なる政党は国政に何らの足跡も残せないまま解党を決定するに至っている。
あの強烈な政治的パワーを持っている石原慎太郎東京都知事もついに新党の設立が出来ないまま
今日を迎えている。
維新に新たに2人の現職国会議員の参加が認められたようだから、維新の所属国会議員は今日から9人になるはずだ。
小なりとも既にみんなの党等を凌ぐ存在感を示している。
数は遥かに劣るが、期待値だけで言えば国民の生活が第一よりも上なのだから、大したものである。
今、ようやく卵が雛に孵った段階である。
現時点で維新の政党としての未熟を批判するのは、いささか気の毒はないか。
何が何でも維新の芽を今の内に潰したいと思っている人も大勢いるだろうが、既成の政党にはない魅力も沢山秘めているのだから、出来るだけ維新のいいところに着目し、いいところだけを伸ばし、悪いところは早目に直していくように、みんなで見守っていくのがいい。
人を育てるのと同じである。
駄目だ、駄目だ、と周りが騒ぎ立てると萎縮してしまい、時にはいじけてしまうこともある。
折角伸びようとする芽を摘んでしまうような勿体ないことはするものではない。
政治家も似たようなところがある。
政治家を大きく育てるには、みんながその政治家に期待している、という強いメッセージを送ってあげることだ。
人は自分が期待されていると思えば、その期待に応えるために頑張ろうとするものだ。
貴方には期待していない、君には期待していない、お前には期待していない。
言い方はそれぞれ異なろうが、面と向かって、期待していないと言われてしまうと、努力しようとする意欲が萎えてしまうのが普通である。
これが子育てでは一番してはいけないことだ。
これが教育では一番してはいけないことだ。
政治家も、まあ似たようなものである。
大いに期待すべし。