今日は小沢裁判の第二回公判期日だが、裁判の傍聴が出来ない私たちはマスコミを通じてしか裁判の進行状況を知ることが出来ない。
本来裁判は国民に公開されている。
建前上は誰でも傍聴できることになっている。
しかし、現実に傍聴する人は少なく、しかも著名事件については傍聴を希望しても法廷に入れる人は極く僅かである。
小沢裁判は、検察審査会が起訴相当の議決をしたから裁判になった。
選挙人名簿から無作為に抽出されて選ばれた検察審査員がいわば国民の代表として小沢裁判を求めたのである。
この裁判は徹底公開されるのが筋である。
私は、一般に被告弁護側が求めるときは、日本でも法廷にテレビカメラを入れて裁判を広く国民に公開すべきだと思っている。
小沢氏がこの裁判についてどこまで公開を望むかどうかは分からないが、小沢氏が裁判所や検察官に対して強い不信感を持っているのだったらまずは裁判の徹底公開を求めるべきだろう。
ところで、小沢秘書裁判で石川被告は、水谷建設の元社長が法廷で嘘の証言をしたと激しく非難している。
私たちは、真実がどこにあるのかを直ちに判断する材料を持ち合わせていないから、石川被告の言い分もひょっとしたら正しいかも知れないと思いながら、法廷に顕われた証人の証言を吟味することになる。
裁判所も似たようなものだ。
裁判官は法廷に顕われた証拠に基づいてしか事実の認定が出来ない。
たとえ個人的に本当のことが分かっていても、その証拠が法廷に出されなければ法廷に顕われた証拠だけに基づいて事実の認定をする外なくなる。
証人が全員で口裏合わせをしていると、裁判所によって真実と違った事実認定が行われることにもなる。
これが、裁判というものの限界である。
誤まった裁判が行われないようにするためには、証人には本当のことを語ってもらわなければならない。
万一証人が法廷で嘘の証言をしたときは、裁判の公正、裁判の信用、あるいは裁判の権威を護るために偽証をした証人を厳しく断罪しておかなければならない。
石川被告と水谷建設の元社長の間で5000万円の金銭の授受について真っ向から対立する証言がなされている。
証人が宣誓の上偽証したということは、偽証によって裁判所に誤った判断をさせ結果的に誤った判決を出させかねない行為であるから、日本の裁判制度、司法制度に対する大変重大な挑戦だということになる。
石川被告が水谷建設の元社長を偽証罪で告発した、ということは寡聞にしてまだ聞いていない。
石川被告が、水谷建設の元社長が法廷で嘘を吐いて裁判所を騙した、と言われるのであれば、具体的に偽証罪で告発の手続きを取るべきだと思うが如何だろうか。
誰かが嘘を言っている。
その嘘を放置しておくことはいけない。